平成13年(2001年)5月13日に発生した上位蜃気楼2

大津市の南湖から見た北湖の蜃気楼(2001年5月13日)||もっと沢山の北湖の蜃気楼写真を見る!(松井先生のHPにGo!)

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■ 上位蜃気楼化する琵琶湖大橋(滋賀郡北小松より望む)
   
  ここで紹介する蜃気楼写真は南湖に蜃気楼が発生している同日、同時間に反対方向の北湖湖岸より蜃気楼が観測された
 事例です。ここで紹介する蜃気楼写真は、「琵琶湖地域環境教育研究会会員」で高等学校で物理を担当されております松井
 一幸先生が撮影されました。
また、写真の解説文は、「ビワコダスの松井先生のHP」から原文をそのまま使用させていた
 だきました。(2019年現在、松井先生はご退職されて『北湖の蜃気楼』や『比良おろし』のご研究されています。)

(松井一幸先生に写真の使用許可を得て掲載しております。)

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13日(日)は12日(土)に引き続き、雲一つない快晴となった。遠くの景色も素晴らしく良く見えた。
昨日は比良山系のルーツを探るべく高島町の奥へ出かけたが、今日は自宅にいたことが幸運につながった。
午後3時過ぎに小松浜へ出かけると、遠くの琵琶湖大橋がこれまで見たこともない蜃気楼現象を起こしていた。
湖国の蜃気楼の大家である同僚の伴先生から似た写真を見せていただいていたが、今日初めて巡り会えた。
これまでは暖かい水に冷たい空気が乗る時に現われる下位蜃気楼であった。例1)1999.11.27.例2)2000.9.28.
今回は冷たい水の上の冷たい空気に暖かい空気が乗り、空気二重層を作った上位蜃気楼現象と思われる。
同じような光景が対岸の野洲や能登川辺りにも見られたが、琵琶湖大橋の光景が肉眼でも異様に感じられた。
この後国道161号線を北にとり明神崎方面から琵琶湖大橋を眺めたが、小松浜から見るような光景はなかった。
P.S.正常な時の琵琶湖大橋と今回の上位蜃気楼と思われる琵琶湖大橋の1分毎の変化を比較しました。
ダイナミックに変化する琵琶湖大橋の蜃気楼 <写真撮影および解説:松井一幸>

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■ ダイナミックに変化する琵琶湖大橋の蜃気楼
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※  当方も、あしかけ8年、琵琶湖湖岸において蜃気楼の観察を続けていますが、今回のような変化に富む琵琶湖大橋の上
  位蜃気楼は2回ほどしかありません。大津市中央のおまつり広場からと滋賀郡北小松からとでは、琵琶湖大橋までの距離
  が異なり、北小松の方が距離的に遠いのです。その分、像的変化は、なぎさ公園から観察するより琵琶湖大橋が多彩な変
  化をするのだと思います。
    この日、大津市のなぎさ公園から観察していて、琵琶湖大橋の蜃気楼化は橋梁が太くなったり、細くなったりする程
  度でした。一方、橋より遠方の対岸が見事に蜃気楼化していたので、北湖の湖岸からは蜃気楼が見られるだろうと思って
  いたところ、松井先生からの連絡でその予想通りであることが分りました。
   今回の同日・同時刻の観察からは、琵琶湖の南湖と北湖とでは湖上の空気層のあり方が違っていたことがわかります。
  即ち、湖上で蜃気楼を発現させる気温の逆転層の生成の仕方が違うということです。
   北湖と南湖で同日に蜃気楼を観測し、互いの蜃気楼発生の有無、気象状況を調べることで、蜃気楼の発生メカニズムの
  解明につながるのではないかと思います。今後の課題です。

 

大津市の南湖から見た北湖の蜃気楼(2001年5月13日)

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