平成11年(1999年)3月25日に発生した蜃気楼
(2019・05更新)
今年、第2回目に発生した蜃気楼のいくつかを紹介します。
■ 琵琶湖大橋堅田方面の蜃気楼 下の写真で矢線群が指し示す先に“縦じま”もしくは“バーコード”状のものがありますが、
それが蜃気楼です。何の蜃気楼か?と考えると、湖面が板塀状になったものとは異なるの
で、おそらく“エリ(魚をとる装置で、竹竿状の物を多数、湖に立てたもの)”だと思いま
す。何度も見ているのですが、正確な正体が分かりません。
このような物が先に述べた“ロールシャッハテスト”のインクのシミのようなものです。
見た人が、自分自分で解釈することから、色々な物に見える(=思える)ので誤解が生ま
れるのです。
一方、橋脚の土台が見え、その土台と支柱が縮んでいます。これもまた蜃気楼です。
琵琶湖大橋堅田方面の蜃気楼 |
■ 南湖湖心局の蜃気楼 以下にお見せする2枚の映像は、南湖湖心局です。南湖湖心局は大津市唐崎沖にある滋
賀県衛生環境センター所有の大気自動観測所です。おまつり広場から約4km沖にあり、
距離的に近いために頻繁に上位蜃気楼化しません。
(2019年5月現在、南湖湖心局は解体・撤去されました)
南湖湖心局の実景と蜃気楼化したものを見比べると形が異なることに気づくと思います。
これも上位蜃気楼です。
南湖湖心局の実景 |
南湖湖心局の蜃気楼 |
■ 伸びる湖岸の建物 2枚の映像中の建物は、大津市堅田にある「平和堂」です。湖岸すぐそばに位置
するように見えますが、国道161号線をはさんで山側にあります。
実景と蜃気楼化したものを見比べると、湖岸すぐ上に見える立体駐車場(黒く影
の付いた部分)が異常に伸びて見えます。また、立体駐車場の窓は、つぶれて見え
ます。
平和堂堅田店(湖岸堅田方面)実景 |
伸びる平和堂(湖岸堅田方面の蜃気楼) |
■ 湖上の工事作業船の蜃気楼 南湖の湖上には、遊覧船やボート、漁船の他に、土砂を運ぶ船、湖底を掘る工事作
業船などがあります。2枚の映像は、工事作業船です。実景の映像は蜃気楼のものと
では、撮影した日や向きが違いますが、元の物体は“これ”だと分かるように、添えま
した。
さて、この船は蜃気楼化したことで、塔のようなものが分かるだけで、細い2本の
筋みたいなものになりました。たまたま選んだカットが、この映像。撮影したビデオ
では、3つになったり、長方形になったりと複雑な変化をしていました。
蜃気楼は、実際に双眼鏡などで観察するかビデオで撮影して観るほうが静止画より
も断然面白いのです。
蜃気楼化した物体の本来の姿 |
蜃気楼化した工事作業船 |
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