2020年05月04日に発生した上位蜃気楼(2020年度観測第8号)
|小ぶりのZ字(3像)型蜃気楼になる琵琶湖大橋| |伸びたり上方倒立する守山市の湖岸|
|細長い横倒しのV字(3像)型になる琵琶湖大橋| |見え出した遠方の陸地(その1)|
|琵琶湖大橋東詰め付近(東岸)の蜃気楼| |見え出した遠方の陸地(その2)| |烏丸半島港の伸びる(船舶係留)杭|
|見え出した遠方の陸地(その3)| |琵琶湖大橋西詰周辺の蜃気楼| |縞模様の帯になる大津市堅田の湖岸|
|守山市の東岸の蜃気楼| |太くなる琵琶湖大橋と比良山の蜃気楼|
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■ 2020年5月04日(月)に発生した上位蜃気楼 |
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経験上、1年の中で最も上位蜃気楼が発生しやすい5月。4月の上位蜃気楼の発生が1回のみだったので、
5月の発生に期待がかかります。
この日の早朝には雨が降り、午前中は雨の降りそうな曇り空でした。お昼前の空は雲空ですが天気が回復
しそうな気配で、風も弱く「ヌッ」とするような気温・・・いつもより1時間ほど遅く琵琶湖に向かいました。
なぎさ公園おまつり広場に到着くすると、肉眼で琵琶湖大橋が蜃気楼になっていることが肉眼ではっきりと分
かるほど最良の視程でした。更に、琵琶湖大橋より遠方の比良山もくっきりと見えるほどでした。
琵琶湖大橋は“Z字型、ダブルZ字型、ジグザグ型”などの大きな変化が起こりませんでしたが、東西の対岸
が伸びたり、倒立像が現れたりしましたし、遠方の比良山の稜線が蜃気楼になったり、ふだん観察地点から水
平線の下に隠れて見えない高島市の陸地が蜃気楼像となって現れ、18:10頃まで続きました。
今回は12枚の蜃気楼写真を掲載しました。 |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋の守山市側を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
上段写真では、橋の一部が小さいですがアルファベットの“Z字型(3像型の蜃気楼)”になって見えます。また、通常風景では橋脚が湖面に没してみていますが、実際は橋脚を支える支持台(フーチング)があります。上段の写真では、このフーチングが水平線と橋脚の間に蜃気楼となって“長方形”の物体として現れています。
上段の水平線の左端の上に“グレー”の帯が見えていますが、下段の写真には写っていません。これは、水平線に隠れた陸地が板塀状の蜃気楼となって現れたものです。 |
2020年05月04日(月)14:31、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約15km先に位置する琵琶湖大橋の守山市今浜から木浜方面を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
下段写真では、ビル群に対して湖岸の樹木や建物が低く見えます。それに対して、上段の蜃気楼写真では建物や樹木が大きく伸びていたり、瓢箪(ひょうたん)方に変形したりしています。瓢箪型は、もとの像の上に倒立像が合体して見えているのです。
遠方の湖上は、“モヤ”で霞(かす)んでいることがほとんどです。この日の湖上の大気の透明度が良かったために“蜃気楼像”が鮮やかに見えています。 |
2020年05月04日(月)14:35、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋の守山市側を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
上段写真では、橋の一部が細長く伸びた“横倒しのV字型”の蜃気楼像になっています。この部分は、3像型の蜃気楼になっています。また、下段の写真には見えない橋脚支持台(フーチング)が水平線と橋脚の間に現れています。この部分は、撮影地点からふだんは水平線の下に隠れて見えないのですが、蜃気楼像として現れたものです。“水平線の下に隠れて見えるはずのない物が見える”というところが、上位蜃気楼の面白いところです。 |
2020年05月04日(月)14:47、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋とその後方の比良山を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
下段写真では、左から2本目の橋脚の辺りで比良山の裾野が水面に没して見えます。一方、上段の写真をみると、左から3本目の橋脚付近まで裾野が続いて見ます。しかも2~3段になっています。この部分は、水平線の下に隠れた本来の比良山の裾野の部分や明神崎(高島市高島)の陸地部分が蜃気楼像として現れたものです。明神崎は観測地点から直線距離で約33km遠方に位置します。
また、水平線と橋脚の間に“茶色い台座”が見えています。しかも、“何時もそのにある(見えている)”かの様な存在感で鮮明に見えています。しかし、この部分は、ふだんは水平線の下に隠れて見えない橋脚支持台(フーチング)なのです。 |
2020年05月04日(月)14:48、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋東詰付近の守山市今浜側を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
上段写真では、見えないまたは見えにくい湖岸の低い一部を大きく帯状(板塀状)に伸ばし、水平な線状と化した湖面?を挟んでその上に縮んだ湖岸とその上にピエリ(大型商業施設)やビル群(リゾートマンション)が乗っかったような不思議な光景の蜃気楼像となっています。この日の湖上の大気の透明度が良い為に、蜃気楼像は鮮明な色で現れています。 |
2020年05月04日(月)14:48、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋とその後方の比良山を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
下段写真では、左から2本目の橋脚の辺りで比良山の裾野が水面に没して見えます。一方、上段の写真をみると、左から3本目の橋脚付近まで裾野が続いて見ます。前出の「見え出した遠方の陸地(その1)」とまた違った光景です。鵜川河口(高島市安曇川町下小川)の陸地周辺(撮影地点から直線距離で約く36km遠方)がまるで「とろけるチーズを引っ張った」かのような、“バーコード”のような形状になっています。上位蜃気楼は、下から上に正立像(1像目)→倒立像(2像目)→正立像(3像目)という順で3像型になりますが、1像目と2像目の間に“1像目を引き伸ばした糸状のもの”を伴うことがあります。
また、前述した撮影地点からは水平線に隠れて見えない“橋脚支持台(フーチング)”が上下に2つずつ見えています。実際は、1像目の正立像上に上方倒立した2像目があり、その上に3像目の正立像が合体した3像型の蜃気楼です。 |
2020年05月04日(月)14:51、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東方面約9km先に位置する烏丸半島(草津市)方面を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
下段写真で、水平線と湖岸(港)の間に「等間隔の点」のようなものが水平に並んで見えます。これは「ビット」と呼ばれる船舶係留杭です。樹木に隠れて見える建物は“琵琶湖博物館”です。
上段の写真では、“ビット”がハッキリと長くなって見えます。港後方の公園周辺も伸びて見えます。つまり、“タワーリング”と呼ばれる蜃気楼です。 |
2020年05月04日(月)14:52、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋の最高部から守山市(東)側を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
下段写真(通常風景)では橋脚が湖面に没してみていますが、実際は橋脚を支える支持台(フーチング)があります。上段の写真では、橋脚の一部にフーチングが倒立像を伴って見えていますが、水平線の上にフーチングが実物とほぼ同じ様子で現れています。また、橋の後方の比良山の裾野がふだん水平線の下に隠れて見えない部分を含めて、左から3本目の橋脚付近まで水平になって見ます。更に、左から3本目から9本目の橋脚付近まで、水平線の上に“淡いグレーの縦縞”が現れています。これらの“淡いグレーの縦縞”は水平線に隠れて見えない陸地で、撮影地点から約39km遠方の船木崎(高島市北船木)の陸地部分までが引き伸ばされた蜃気楼像となって見えています。 |
2020年05月04日(月)14:56、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋の西詰(大津市堅田)周辺を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
上段写真では、湖岸に見える民家が大きく引き伸ばされて「縦に長い長方形」状に変形しています。また、湖面の右側に見える横長の建物(杢兵衛造船所)は、伸びと上方倒立が組み合わさって元のものが“何なのか?”解らないような複雑な像に変形しています。 |
2020年05月04日(月)14:59、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東方面の約13km先に位置する大津市堅田方面の湖岸を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
上段写真では、湖岸の建物や樹木が“縦縞の2段の帯”状に見えます。また、各写真の中央付近の湖面に見える“きのこ”状の物体の下部が伸び上がりと倒立像が組み合わさってふだんより高く(長く)見えます。この物体は、独立行政法人水資源開発機構が所有する雄琴沖大気自動観測所です。
下段の通常風景は湖上の視程がいい日に撮影していますが少し霞(かす)んでいます。それ対して上段の蜃気楼写真は鮮明です。当日の湖上の大気が如何に澄んでいたかがよく解ります。 |
2020年05月04日(月)15:03、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋の守山市木浜方面を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
上段写真では、湖岸の低い樹木がほぼ変化していませんが、それより高い位置から急激に上方に伸びて見えます。左のホテルの窓の間隔を上下の写真で見比べて下さい。大きく伸びた部分、押しつぶされたように見える部分に気づくと思います。また、背の高い樹木やそれに隠れて微かに見える建物の上部が大きく伸びている様子にも気づくと思います。 |
2020年05月04日(月)17:30、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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この写真は、撮影地点から北北東約14km先に位置する琵琶湖大橋の最高部から守山市側を撮影したものです。上段の蜃気楼写真に対する通常風景が下段の写真です。
上段 下段の写真で、琵琶湖大橋を見比べると、橋全体が“モヤモヤ”とした形状で太く見えます。また、左端から4本から6本目の橋脚周辺の橋梁が、「瘤(こぶ)」状に変形しています。“太く見える”のは、橋梁が“上方に伸びている”ためです。
さて、面白い光景(蜃気楼像)として、左から2本目の橋脚付近の比良山の稜線を見て下さい。“2本の塔”のようなものが現れています。蜃気楼は、一部分を大きく引き伸ばして見せることが良くありますが・・・下段の写真と比べると、該当するするものが見当たりません。30kmを超える遠方では、霞んでいたりシルエットとして見えるので、実際に稜線に上のどこかに存在する物なのか?、稜線の後方に隠れて見えない物なのか?、樹木が蜃気楼となったものなのか?、それとも高圧電線の鉄塔なのか?気になって仕方ありません。正体を暴きたくなります。これも私の蜃気楼に対する楽しみ方の一つです。一応、自分なりにいろいろと調べていて検討をつけていますが・・・確信が持てません。どなたか有力な情報がありましたらお知らせ下さい。 |
2020年05月04日(月)17:36、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員) |
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