2007年5月22日
琵琶湖南湖に発生した上位蜃気楼
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■ 2007年5月22日(火)、琵琶湖南湖に発生した上位蜃気楼について 昨日(5月21日)は、南湖で上位蜃気楼が発生するかと期待していましたが、結局発生しま
せんでした。北湖の方では、上位蜃気楼が観測されています。琵琶湖の南湖と北湖では、琵琶湖
周辺の気象状態が異なるようです。
さて、22日は12時30分頃より琵琶湖大橋の東側橋梁に像変化が確認されました。以後、
琵琶湖大橋とその周辺のみでしたが上位蜃気楼となりました。
12時26分頃、写真中央付近の(琵琶湖大橋東側の)橋梁の一部が太くなりだしてきました。琵琶湖大橋が蜃気楼化する兆候です。蜃気楼を生じさせる逆転層が琵琶湖大橋方面に生じ場合、琵琶湖大橋は細いアーチ状をしているので、橋梁の一部が像変化します。微妙な変化でもわかります。琵琶湖大橋は鋭敏な“蜃気楼検出器”のようなものです。普通、対岸の景色など微妙に変化しても気づかないことが多いと思います。通常の風景(実景)を熟知するか、カメラで実景を撮影しておいて見比べるといいと思います。と、言いつつも上位蜃気楼と同じかそれ以上に、実景を撮影するのは難しいことです。湖上のヘイズなどにより湖上が鮮明でない日が多いうえに、蜃気楼と言えないまでも、通常の風景でも多少変形(上に伸びていたり、下に伸びていたり)していることがよくあります。 撮影者:房 英夫会員
琵琶湖大橋西詰の橋梁が太くなりだし、逆Z字型(写真の中央より左の橋梁)になりました。これは橋梁が部分的に3像型の蜃気楼となっているためです。橋上を走行する車がこの部分に来ると、伸びたり、縦に2つ、3つになったりと非常に面白い光景を見ることができました。見難いのですが、橋の後方の山の裾が水平線と交差する周辺も崖のように変化している様子が薄っすらと写っています。 撮影者:房 英夫会員
琵琶湖大橋の東側の橋梁の一部が太くなって(伸びて)います。写真上は13:22、写真下は14:20に撮影したものです。同じように部分的に太くなって見えますが、上下の写真を比べると、変化している場所が異なっています。蜃気楼は絶えず変化をしているので、同じ場所に現れた像が長時間留まることはありません。写真上では、橋梁を走行する車(バス?)が伸びています。本来ならば、この太くなった部分が更に変化し、Z字型に変形するのですが、この日はZ字型に変形しませんでした。 撮影者:房 英夫会員
定点観測をしているなぎさ公園おまつり広場から琵琶湖大橋までは、直線にして13km沖合いに見えます。ですから、琵琶湖大橋の橋脚を支える支持台(フーチング/台形状のもの)は水平線の下に隠れて見ることが出来ません。しかし、蜃気楼化により、このフーチング(橋脚の水面側の横に広がって見える台)が見え出したのが3枚の写真です。時間は14:48~16:39に撮影したものですが、時間の経過とともにフーチングの高さも変化しています。下段の写真では、水面状にかすかにフーチングが見えていますが、実際は(定点観測場から)見えることがないのです。このように、水平線の下に隠れた(本来見ることの出来ない)風景が見えるのも上位蜃気楼の特徴です。橋の後方の山の稜線をよく見ると、水面から浮上って見えます。また、中段の写真では、各橋脚と水面との間に、薄っすらと縦縞のようなものが見えています。これも本来見えないはずのエリ(湖上に多数の竿を突き立てて、魚を追い込んで捕る漁具)が蜃気楼となって見えているのです。下段の写真には該当箇所に縦縞状のものが写っていません。 撮影者:房 英夫会員
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