2011年6月3日に発生した上位蜃気楼(2011年度観測第9号)
|南湖湖心局のの蜃気楼| |V字型になる琵琶湖大橋|
|倒立像を作る琵琶湖大橋| |板塀状になる大津市堅田の湖岸|
|Z字型になる琵琶湖大橋の東側橋梁|
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■ 2011年6月3日(金)に発生した上位蜃気楼 6月になって連続して上位蜃気楼が発生しています。これは、気温が高くなってきたことに
よる原因が考えられます。昨日は、今季で一番良い大気の透明度(15:20~16:00)でした
が、今日の湖上の視界は最低でした。双眼鏡で湖上を見ても、琵琶湖大橋や東西の湖岸の様
子が非常に見えにくい状態でした。
撮影した写真は全て不鮮明ですが、PCで撮影画像を処理したものを掲載しました。
(画像は粗いですが、何とか蜃気楼の様子が分かると思います。)
この写真は、大津市唐崎沖(なぎさ公園おまつり広場から約4.2Km沖)にある南湖湖心局(以後、湖心局と表記)とよばれる滋賀県所属の大気自動観測所です。本来は、屋根の下に湖底に伸びる足が見えるのですが・・・
上段の写真では、湖心局の足が途中で途切れています。これは、脚と湖面の僅かな部分が蜃気楼となって上方倒立等をしたために、屋根と脚の間に湖面が入り込んで見え、途中で脚が消失したように見えています。湖心局の右に船が見えますが、船に乗った人の上にその人の上方倒立像の一部ができ初めています。中段の写真では、脚が左から右方向へ斜めに消失していく途中を撮影したものです。下段の写真では、湖心局の足が消失し、影のようなものが湖面に見えます。(蜃気楼となった脚の一部)また、右の船の上に倒立した船と人の像が現れています。2011年6月3日(金)、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)
この写真は、琵琶湖大橋の東側の橋梁を撮影したものです。ヘイズの影響で見えにくいのですが、よく見ると写真の真中やや左から右方向にかけて橋梁が“横倒しのV字型”の蜃気楼になっています。この日は、湖上のヘイズのせいで琵琶湖大橋を肉眼で見ることができませんでした。 2011年6月3日(金)16:40、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)
この写真は、琵琶湖大橋の最高部方面を撮影したものです。通常ならば、写真の中央が琵琶湖大橋の最高部で、ここから左右にアーチ状の形で対岸の東西をつないでいます。写真では、橋の最高部から離れた橋梁(左右ともに)が2つに割れて見え、橋の最高部周辺の橋梁が通常より太くなって(伸びて)います。この2つに割れた橋梁の上の方は、本来の橋梁が倒立像となって現れた幻の橋梁(蜃気楼)です。 2011年6月3日(金)16:52、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)
この写真は、琵琶湖大橋の西詰から大津市堅田方面を撮影したものです。写真の中央やや右から全体的に水平線の上に、薄い白い帯状のものが現れています。写真の真中から左にかけて堅田の湖岸の風景の高さが水平一直線にそろって見えます。この像を我々は、“板塀状”の蜃気楼とよんでいます。板塀状の蜃気楼は、上位蜃気楼の典型的な蜃気楼像です。2つの赤色三角が指し示す方向を見ると、なぎさ公園から水平線下に隠れたフーチング(橋脚支持台)が上方倒立像を伴って出現しています。 2011年6月3日(金)17:24、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)
この写真は、琵琶湖大橋の東側の橋梁を撮影したものです。この写真の真中あたりで橋梁がZ字型(3像型)の蜃気楼となり、その前後で橋梁が不連続になって見えています。本来の橋梁はもっと低い位置に見え、右下がりのなめらかな勾配で橋の最高部から東岸へと続いています。 2011年6月3日(金)17:25、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)
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