2010年3月20日に発生した上位蜃気楼(2010年度観測第3号)


変化する琵琶湖博物館(草津市方面)| |Z字型(3像型の蜃気楼)になる琵琶湖大橋


板塀状になる烏丸半島(草津市)方面|    |板塀状になる坂本方面(大津市)の湖岸| 

逆Z字型(3像型の蜃気楼)になる橋梁



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■ 2010年3月20日(土)に発生した上位蜃気楼
  
   この日は、午前中晴れていましたが、午後からうす曇となりました。湖上の視程は良くなく、
 肉眼では琵琶湖大橋が確認できず、東岸の守山市や烏丸半島(草津市)は肉眼で見える程度で
 した。
  13:00頃に琵琶湖大橋の一部に変形が見られ、15:30以降は湖面が板塀状になり出対岸が縮
 み出しました。16:00になっても縮んだままでした。16:00過ぎに、急に風向が変化し無風に
 近い状態から南よりの強い風になると共に、湖上の視程は悪化しました。
   今回は湖上のヘイズで鮮明な写真が撮影できませんでしたが、その中から撮影した一部を紹
 介します。

 

 

■ 変化する琵琶湖博物館(草津市方面)
  
100320_BiwaMuse01m.jpg (357555 バイト)
 この写真は、東岸の草津市烏丸半島に位置する滋賀県立琵琶湖博物館を撮影したものです。最下段の写真は、A~Dの蜃気楼写真に対応した通常風景です。通常風景では湖面ぎりぎりに見える小さな黒い点状のものが並んでいます。これらは、草津烏丸半島港にある“ビット”とよばれる“船舶係留杭”です。
 写真Aで、ビットは伸びて見えます。また、その後方の(通常は、木々に隠れて見えない?)物体は板塀状の蜃気楼となり、その間に伸びたり2像型・3像型になった物体が見えます。
 写真Bでは、ビットが縮んで見え、写真Aで見えていた物体は縮み、ビットの後方の港の地面が3像化して見えます。
 写真Cでは、ビットが上方倒立して見えることから見えることから、ビットすぐ後方の地面は2像型の蜃気楼となっているようです。
 写真Dでは、ビットとその後方の地面が板塀状の蜃気楼になって見えます。
 これらの写真からは、蜃気楼は蜃気楼化する部分が常に同じでなく、絶えず姿を変えているということがうかがえます。

2010年3月20日(土)、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ Z字型(3像型の蜃気楼)になる琵琶湖大橋
   
10032014h37m_Z.jpg (93296 バイト)
 この写真は、琵琶湖大橋の東側部分を撮影したものです。下段の写真は、上段の蜃気楼写真と対応する通常時のようすです。
 左のヨット後方付近の琵琶湖大橋の橋梁が上下に押しつぶされた“Z字型”に変形して見えます。ここ部分は、3像型の蜃気楼となっています。右のヨット後方付近の橋上の黒っぽい長方形は、橋上を走る車が伸びたものです。

2010年3月20日(土)14時37分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ 板塀状になる烏丸半島(草津市)方面
   
10032014h46m_Karasuma-Itabe.jpg (95485 バイト)
 この写真は、草津市烏丸半島にある風車周辺を撮影したものです。下段の写真は、上段の蜃気楼写真に対応する通常の様子です。
 上段の写真では、風車の支柱と木々の境目辺りの高さで、景色が水平一直線状に変形しています。これは、上位蜃気楼でよく見られる“板塀状”の蜃気楼です。物体の伸びと2像・3像型の蜃気楼が複合した蜃気楼像です。一般的には、2像型や3像型とよばれる蜃気楼のように蜃気楼化した物体が2つ、3つと明確に認識できる像となるよりも、板塀状になって現れる場合がほとんどです。
 上位蜃気楼の発生の有無を確認する場合は、この上段の写真の様に遠方の景色の高さが水平一直線になって見える部分を探すことが最善の方法と言えます。

2010年3月20日(土)14時46分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ 板塀状になる坂本方面(大津市)の湖岸
  
10032014h48m_Sakamoto-Itabe.jpg (117713 バイト)
 この写真は、西岸の大津市坂本方面を撮影したものです。下段の写真は、上段の蜃気楼写真に該当する通常風景です。
 上段の写真のどの部分が蜃気楼?と思われる方もいると思います。湖岸をよく見ると、下段では砂浜に見える辺りが伸びて、塀のようなものに変形して見えます。この部分が、通称“板塀状”の蜃気楼とよばれるものです。板塀状の上端より少し上の風景を下段の写真と比べると、例えば・・・建築物の窓が大きく伸びている(上段の写真のオレンジ色のブイの後方付近の建物)様子が分かります。

2010年3月20日(土)14時48分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ 逆Z字型(3像型の蜃気楼)になる橋梁
   
10032014h48m_Katata-Z.jpg (104228 バイト)
 この写真は、琵琶湖大橋の西詰付近を撮影したものです。下段の写真は、上段の蜃気楼写真に対応する通常時の様子です。
 橋梁(上段の写真中央より左)が逆Z字型(3像型の蜃気楼)に変形して見えます。更に、下段の写真中央から右にかけて、橋梁の下に見える建造物(杢兵衛造船所)が、上段の写真では圧縮されて線状に見えます。これは、湖面が伸びたために建造物の下部が下から押し上げられて潰れた(縮んだ)ためです。また、上段の写真の“逆Z字”部分の下辺りに見える船の上に圧縮されたその船の倒立像が見えています。

2010年3月20日(土)14時48分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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