2009年5月10日に発生した上位蜃気楼(2009年度観測第10号)

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  | 板塀状の蜃気楼になる大津市堅田  |  | 横倒しのV字型になる琵琶湖大橋

フーチング(橋脚支持台)の蜃気楼 |  | 板塀状の蜃気楼になる烏丸半島周辺 | 


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■ 2009年5月10日(日)に発生した上位蜃気楼
  
  この日は、昨日に引き続き蜃気楼が発生しました。今回の特徴的な蜃気楼像は、琵琶湖大橋が
 ジグザグになったことです。ジグザグ・・・とは、東側の橋梁が2ヶ所でZ字型(3像型)にな
 ったということです。この蜃気楼像を発生させた時の湖上の逆転層は複雑だと推測できます。そ
 の他、琵琶湖大橋の橋梁がZ字型や横V字型になったり、橋脚支持台が見えたり、東西の湖岸が
 板塀状となるような蜃気楼像が見られました。
  蜃気楼を観察・撮影していると昨日に引き続き、付近を通過される数人の方から何をしている
 のか興味ありげに聞いてこられたので、運良く“Z字型の蜃気楼”を見ることができた方もいまし
 た。琵琶湖で実際に蜃気楼を見られた方から“琵琶湖でも蜃気楼が見られる!”という話が沢山の
 方々へ広まれば・・・と願っております。では、この日に撮影しました蜃気楼像を何点か紹介い
 たします。

 

 

 

 琵琶湖大橋から始まる蜃気楼
  
09051013h00m_Bridge_no_henka_2390.jpg (87506 バイト)
 この画像は琵琶湖大橋のほぼ全体を撮影したものです。比較する実景画像をつけていませんが、琵琶湖大橋最高部の両側が太くなっています。この変化に気付く人は、少ないかもしれません。しかし、橋の最高部の右(東)側の橋梁が途中から、太くなっています。これは明らかに不自然です。これは、東側の橋梁の一部が伸びたためです。このように、東側の橋梁が部分的に“太い”様子が確認できたら経験上、それ以後南湖で蜃気楼が発生する確率が高いといえます。(太くなった状態から元に戻って終わりという日もあります)

2009年5月10日(日)13時00分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ 琵琶湖大橋周辺の変化
  

09051113h16m_Bridge_no_Henka_2417.jpg (67232 バイト)

 この画像は、琵琶湖大橋最高部周辺を撮影したものです。琵琶湖大橋自体は、通常よりも細く高く伸びています。画面の中央から左よりの橋梁下部に見える建物(造船所)は、高さが水平にそろって2段になって見えます。また、橋の最高部の湖面上に見える3体の“海坊主(or ムーミンに登場するニョロニョロ)”は、ヨットとその反転像が合体したものです。トリブチ博士(ドイツ)は、『蜃気楼の王国(工作舎)』の中で、海で現れる妖怪の類には海上の動物が蜃気楼化したものを当時の人が見まちがえたのではないかと述べています。「蜃気楼=上位蜃気楼は、見る人の頭の中にイメージした像を見せる」という例が“ヨットの蜃気楼”です。私の頭の中ではヨットでなく海坊主かニョロニョロに見えるとイメージしたのです。皆さんは、3隻のヨットの蜃気楼は何に見えますか?

2009年5月10日(日)13時16分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ ジグザクになる琵琶湖大橋
 
09051013h17m__MultiZ_2404.jpg (197591 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋の東側橋梁を撮影したものです。画面中央付近の2ヶ所でZ字型(3像型)の蜃気楼が現れています。橋の最高部を挟んで両側にZ字型の橋梁が現れた場合と異なり、橋梁の非常に近い部位で同時にZ字型の蜃気楼像ができていることから、この蜃気楼を作り出した“気温の逆転層”は複雑なようです。

2009年5月10日(日)13時17分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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 板塀状の蜃気楼になる大津市堅田
  
09051113h18m_KataItabei_2405.jpg (79843 バイト)
 この画像は、西岸の大津市堅田方面を撮影したものです。湖岸の風景の凹凸がなくなり、高さが一定になって見えます。通称、“板塀状”の蜃気楼とよんでいるものです。上方への伸びと2像型や3像型が複合した蜃気楼で、上位蜃気楼の典型的な例です。観測地から眺めて、遠方の湖岸の高さが(不自然に)水平一直線にそろって見えたら、上位蜃気楼が発生している可能性が大です。あとは、双眼鏡などで詳しく観察するれば蜃気楼なのか判別できると思います。

2009年5月10日(日)13時18分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ 横倒しのV字型になる琵琶湖大橋
  
09051114h20m_V_2433.jpg (70728 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋の東側橋梁を撮影したものです。琵琶湖大橋東側の橋梁が、アルファベットのV字を横に倒したような形に見えます。この部分は、3像型の蜃気楼になっています。

2009年5月10日(日)14時20分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ フーチング(橋脚支持台)の蜃気楼
  
09051114h51m_Footing_2442.jpg (68527 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋の最高部周辺を撮影したものです。最高部の両脇の橋脚と湖面の間に“太い長方形の物体”が見えます。これは、橋脚を支える“フーチング(橋脚支持台)”が蜃気楼となったものです。このフーチングは台形の形をしており、ふだん観測地から見えることなく水平線の下に隠れています。蜃気楼となって伸びと倒立像が複合して長方形のように見えています。上位蜃気楼は、水平線下に隠れた物体を見せることがあります。

2009年5月10日(日)14時51分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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■ 板塀状の蜃気楼になる烏丸半島周辺
  
09051116h56m_KarasumaItabei_2482.jpg (101910 バイト)
 この画像は、東岸の草津市烏丸半島周辺を撮影したものです。画面の右方向には、写っていませんが琵琶湖博物館があります。この蜃気楼は、湖岸(湖岸近傍の物体・・・画面中央やや左の木々、湖岸のビット(船舶係留杭)は変化なし)よりも後方の景色(後方の民家)が板塀状の蜃気楼となって、高さが水平一直線状に見えます。

2009年5月10日(日)16時56分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)

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