|琵琶湖大橋後方の比良山の変化 | |水平線に隠れて見えないはずの陸地の上方倒立 |
|琵琶湖大橋の橋梁の変化| |見え出した琵琶湖大橋のフーチング(橋脚支持台)|
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■ 2008年4月05日(土)に発生した上位蜃気楼 この日は、南湖の湖上の視程は良好でした。肉眼で琵琶湖大橋が見え、橋の後方の比良山は霞む
ものの肉眼で薄っすらと見えていました。双眼鏡では、琵琶湖大橋を鮮明に見ることができました。
湖岸では、肌寒い(北東よりの)風が湖上から湖岸に向かって吹いていました。こんな状況下で
は、通常は下位蜃気楼が現れていそうですが、琵琶湖大橋の西側の橋梁に上方への伸びが見られた
ため観測を続けていました。
琵琶湖大橋の橋梁の太さは、何度も複雑に変化し、東側の橋梁がZ字型(3像型)の蜃気楼にな
る寸前までの変化が何度もありました。対岸の守山市方面や大津市堅田方面は、きれいな水平一
直線の板塀状にならないものの板塀状(典型的な上位蜃気楼像)といえる変化も観測できました。
一方、琵琶湖大橋を挟んで北側の北湖では、小松浜(大津市北小松)から、琵琶湖大橋のダイナ
ミックな変化(Z字型、横V字型、橋梁の太さの変化)や対岸の守山市方面や大津市堅田方面に見
事な板塀状の蜃気楼が発生していました。このことから、当日は、北湖と南湖に上位蜃気楼を発生
させる気温の逆転層が存在していたようです。
この画像の真中に左右に伸びる線上のものは、琵琶湖大橋の最高部付近です。その後方には、湖西地域にある比良山です。通常、観測ちから比良山の稜線はなだらかに右に下がっていき、矢印付近にある橋脚の右あたりで、水平線に消えていきます。矢印の先を見ると、なだらかであるはずの山の稜線が、切り立った崖のように変化しています。これは、山の稜線が上に伸びたために崖のように見えています。この崖状の部分までの(観測地点からの)距離は、30km前後離れています。 2008年04月05日(土)15:31、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影:ヒデヨシ会員)
この画像も琵琶湖大橋とその後方に見える比良山とその周辺を撮影したものです。通常、地球が丸いために、比良山の稜線は画像の“A”の矢印の先あたりで、水平線に隠れてしまいます。しかし、水平線に隠れた比良山周辺の湖西地方の陸地部分が、蜃気楼となってBの矢印あたりまで出現しています。また、Cの矢印の先に水平にみえる線状のもの(途中途切れた部分もありますが・・・)は、矢印AからBまでの陸地の部分が上方倒立像です。この上方倒立像となった陸地の部分は、観測地点から30Km以上はなれた地域です。南湖だけでなく、北湖(琵琶湖大橋より北側の湖)にも気温の逆転層が存在したために、遠方の陸地が蜃気楼となって見えたのです。このように、水平線に隠れたものが見えることが、上位蜃気楼の醍醐味です。下位蜃気楼の場合は、遠方の景色が蜃気楼となって見えることはありません。上位蜃気楼のみが、水平線に隠れた遠くの景色を蜃気楼として我々に見せてくれる可能性があるのです。 2008年04月05日(土)15:48、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影:ヒデヨシ会員)
この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。琵琶湖大橋の本来の形はアーチ型です。琵琶湖大橋の橋梁が部分的に細くなったり、太くなったりして、橋の形が変わっています。橋の後方に見える比良山と水平線の間に見える白い帯状の部分は、湖面が板塀状の蜃気楼になったものです。 2008年04月05日(土)16.23、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影:ヒデヨシ会員)
画像中の矢印の先に見えるものは、琵琶湖大橋のフーチング(橋脚支持台)です。このフーチングは、水面から2mほど出た台形状のものです。観測地点から琵琶湖大橋が約13Km離れているために、ふだん、フーチングは水平線の下に隠れて見ることができません。気象条件によっては、このフーチングが縦に2つや3つに分裂して見えたり、たてに長くなって“ドラム缶”のように見えることもあります。 2008年04月05日(土)16:44、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影:ヒデヨシ会員)
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