小樽の蜃気楼2(北海道小樽市)
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【2001年5月30日に出現した蜃気楼】
※ 大鐘さんによると、今回の観測地点の「朝里」は「高島」より対岸がちかいとのことで蜃気楼発見に有利 な場所のようです。蜃気楼は逆転層の形成位置、厚み、温度差などで蜃気楼が観測できる最適な距離が異な ってきます。つまり、観測地点から「近くから遠方まで」広範囲に見渡せる「朝里の海岸」は、蜃気楼がど こに出現しても、柔軟に対応できる(高い確率で蜃気楼が確認できる)場所ということです。 (地図提供::小樽市青少年科学技術館 大鐘 卓哉 学芸員)
■ 小樽の朝里海岸から撮影された蜃気楼
小樽市青少年科学技術館の大鐘さんによると、小樽では蜃気楼が5月29日、30日の連日発生したようです。 大鐘さんによると、気象条件からこの日(30日)に発生することを予測し、朝里の海岸から石狩湾新港のガス タンク群などを撮影されたそうです。また、蜃気楼発生時の気象条件について、大鐘さんによると「気象学会 (2001年春の気象学会)で発表した発生メカニズム仮説と同じような全道的に南風、午前中の急速な昇温、そ の後石狩湾岸のアメダス点のみ海風により気温の降下がみられた。」とのことです。 観測日時:2001年5月30日14:00から15:30頃まで 撮影倍率:焦点距離1200mm相当(24倍)/600mm(12倍)望遠レンズにテレコンバーター(×2)を装着 写真撮影&写真提供:小樽市青少年科学技術館 大鐘 卓哉 学芸員
<石狩湾新港方面の蜃気楼> 観測地点から距離17kmほどの石狩湾新港にあるガスタンクの蜃気楼です。
3枚の組写真の一番下が実景です。
一番上の写真の右側のガスタンクについてみると(ピンク色)は上方倒立像が一部現れて「ひょうたん型」になっています。また、緑色のガスタンクは伸びていることが実景と比較するとわかります。一方、左のピンク色のガスタンクはダルマ型に変形しています。
真中の写真では、「上の写真」と逆で左のピンク色のガスタンクに上方倒立像が現れ始めて、漫画で描かれる「タコのクチ」のような姿になっています。右の緑色のガスタンクは伸びて見えますがピンク色のガスタンクは変化がないようにみえます。
上、中の写真中央の建造物は実景と比較すると「伸びて」いることがわかります。しかし、日常見慣れていないと、この(建造物の)変化は見落とすかもしれません。
蜃気楼は物体(ピンク色のガスタンク)の高さによる変化があったり、なかったりすることがこの組写真からわかります。
<厚田郡厚田村方面の蜃気楼> 観測地点から距離33kmほどの厚田村の断崖です。黄色の矢印の間の部分に蜃気楼が発生しています。矢印の指示す周辺は板塀状になって見えます。写真左から中央近くの薄茶色の岩肌?が横倒しの「Vの字」型に割れているように見えます。地形的に右上がりの薄茶色に見える岩肌の部分が上方倒立している様子がよくわかります。
観測地点から距離63kmほどの浜益村雄冬岬の蜃気楼です。黄色の矢印の指示す部分周辺が蜃気楼になっている様子がわかります。一見すると「下位蜃気楼(浮島現象)」のように見えますが水平線と岬が離れている部分をみますと、上位蜃気楼の特徴が確認できます。 同種の変化は、「上位蜃気楼」が発生すると滋賀県大津市のなぎさ公園から琵琶湖大橋の更に遠方(約30km以上)の明神崎(同県高島郡高島町)でも見ることができます。ただし、ヘイズなどの影響のない大気の透明度がいい時でないと琵琶湖の場合は見ることができません。 |
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