ネガフイルムで撮影した蜃気楼写真の改善方法
(Updated 2019/03/30)
ほとんど知られていないことですが、「フジカラー」が開発した「レーザープリント」にすれば、蜃気楼特有の淡い色、コントラストの無さ、水蒸気などでかすんで見えにくい部分をコンピュータ処理によって、しまりのあるシャープな写真にできます。赤外線カラーフィルム?と思いたくなります。 下の比較写真をご覧下さい。二枚並べてスキャナーで読み込みました。画質、色などは機械まかせです。 |
ノーマルプリントの方は、何とかコントラストがつくように写真屋さんに苦労してもらったものです。それでも全体にくすんだ写真になっています。 一方、レーザープリントの方では空、博物館、湖面とそれぞれコントラストが、はっきりしていて色もあざやかに仕上がって入ます。 |
この比較も上の比較写真と同様の結果であります。レーザープリントの方が細部の様子がよくわかります。 ※ レーザープリントの写真の方が赤っぽい色が出ているように見えますが、スキャナーの特性によるものです。実際のレーザープリントでは、色はこのようにひどくありません。 |
これは、画素ごとの部分焼きみたいなもので、人間の手焼きでは不可能なことです。 上の『レーザープリント告知文』が示しているように、レンズ付カメラやコンパクトカメラなどの露出不足や露出オーバーやアンダーなどによる写真の不具合を修正するために開発されたものです。蜃気楼写真の為に開発されたものではありません。(^。^) この技術が商品化されたのを知り、もしや!と思って試したら、『上の比較写真』でも明白なように、思った通りの結果がでました。以来、このレーザープリントをよく利用しています。弱点は、機械が高価なために普通の写真屋にはなく、フジカラー現像所へ出さねばならず、写真屋取次ぎで3日以上かかる点やL判で100円/枚、LL判で180円/枚(最高6切りワイド判しか引き伸ばせません)と高価な点です。しかしながら、一般写真撮影のプリントへの利用する価値は大きいといえます。露出オーバーやアンダーの修正だけでなく、コントラスト、色、シャープさなどの向上がもたらされます。リバーサルフィルムからダイレクトプリントしたかのような色鮮やかな写真には目を見張るものがあります。 |
※ 「カメラのキタムラ」では、店舗(例えば、イオンスタイル大津京店/滋賀県)によ って、レーザープリントと同等のプリントを同時プリントから行なっているところが あります。 値段はL判1枚28円とお徳です。また、この店以外でも同種のデジタルプリント をおこなっている店があると思いますので、各写真店で問い合わせてみて下さい。 値段は、店によって異なっていると思います。 |
※※ 2019年現在、デジタルスチルカメラからの写真プリントが主流です。フジフイルム 製以外のメーカーの写真プリント機でも「レーザープリント」と同等の技術による仕 上がりになっていると思われます。 |
これは、琵琶湖大橋の間から昇る朝日です。 同じネガからのプリント例ですが、ノーマルプリントは夕陽のように思えます。(自動プリントから色などの修正をしてもらってのプリントです) 一方、レーザーの方は自動プリントのみですが、実際の色に近く、“朝日”らしい、色に仕上がっています。(一見すると、ポジのようなシャープな写真に見えます) |
これは同じポジ(リバーサルフィルム)からのプリント例で、琵琶湖大橋方面から朝日が昇る前の光景です。 通常、ダイレクトプリントはポジフィルムで見たままに仕上がりません。また、色の調節など細かいことはできませんから、実際の空の繊細な色変化を再現できません。この問題を解決する為には、露出を基準からプラス、マイナス方向へずらして何枚も撮影するしかありません。 一方、レーザープリントの方は、朝日が昇る前の“空”の微妙な色変化を再現しています。 ※ 2枚のプリントをスキャナー(自動)で取込んだため、実際のプリン |
※ 多少のピンボケ写真もある程度、修正が効くようです。 |
※※ レーザプリントが利用できるフィルムは、APS,35ミリネガカラー、リバーサル フィルムです。ただし、リバーサルフイルムでは色の再現性が向上しますが、露出のア ンダーオーバーには効果があまりないようです。 |