2015年05月02日に発生した上位蜃気楼(2015年度観測第8号)
| Z字型になる琵琶湖大橋
| | ジグザグになる琵琶湖大橋1| | 琵琶湖大橋と比良山の変化
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| 板塀状になる西岸の大津市堅田
| | 東西で屈曲する琵琶湖大橋
| | 板塀状になる東岸の守山市
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| 大きく屈曲する琵琶湖大橋 | | 琵琶湖大橋の最高部周辺の変化 |
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■ 2015年5月2日(土)に発生した上位蜃気楼 なぎさ公園に到着した12:50頃、琵琶湖大橋の東側の一部が太くなっていました。この変化が現 れると、琵琶湖大橋や東西の湖岸が上位蜃気楼となっていく兆候です。しかし、東側の橋梁の太 くなる位置が変わったり、元に近い太さになったりとなかなか蜃気楼が進展しませんでした。この ままで終わるのか・・・と思わせるほどでした。 ようやく約1時間後に活発な変化が起こり、東側の橋梁がZ型に変化すると、その後は東西の橋 梁が同時にZ字型になるったり、東側の橋梁がジグザグになるなど多彩な変化をしました。 また、肉眼では見えませんでしたが、双眼鏡やスチルカメラの画像から琵琶湖大橋の後方に見え 比良山の稜線や裾野が大きく変形していました。
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
琵琶湖大橋は、通常よりも高く、形も水平に近い形になって見えます。橋の左(西)側の下部に見える建造物(上段の画像の黄色の矢印の先周辺)は、大きく伸びて反転像が見えます。また、橋の右(東)側の橋梁がアルファベットの“Z”字の様に変形しています。この部分は、3像型の蜃気楼になっています。また、ピンクの矢印の先には、湖上のヨットが反転像を伴った蜃気楼になっています。
琵琶湖大橋後方に見える山(=比良山)の裾野を上段、下段の画像で比べて見ると・・・本来なら裾野が水平線の下に隠れて見えないはずの部分が、上段では上方に(上段の緑色の矢印の上から右にかけて)反転して見えています。この、ふだん見えないものが見えるというのが、上位蜃気楼の面白いところです。2015年5月2日(土)14:07、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
琵琶湖大橋は、ふだんより全体的に高くのびて細く見えます。また、橋の右(東)ではZ字型だった部分が変化して、ジグザグになっています。また、橋上を走行する車(緑色の矢印の先)がビルのように変化して見えます。橋の左(西)側の下に見える建造物(=造船所)周辺(黄色の矢印の先)の上部が引き伸ばされたような反転像が現れています。
琵琶湖大橋後方に見える山(=比良山)の裾野を上段、下段の画像で比べて見ると・・・本来なら裾野が水平線の下に隠れて見えないはずの部分(下段の画像ではピンクの矢印の先あたりで裾野は水平線の下に隠れています。)が、上段の画像のピンクの矢印の先周辺で、水平線に隠れて見えないはずの裾野が、右上がりに大きく上方に反転して見えています。2015年5月2日(土)14:12、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋の最高部から東側を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
上段の画像の中央で、琵琶湖大橋の橋梁がジグザグに変化していることがよく分かります。
琵琶湖大橋後方に見える山(=比良山)の形やふだん水平線の下に隠れて見ない裾野(下段の画像のピンクの矢印の先あたりで本来、裾野は水平線に隠れてしまいます)が現れて、大きくギザギザ(上段の画像のピンクの矢印の先周辺)に変化していることが上段画像から分かります。
これらの像変化から、空気の層が複雑な状態であることがうかがえます。2015年5月2日(土)14:13、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、琵琶湖大橋の西側に位置する大津市堅田の湖岸を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
上段、下段の画像を比べると・・・湖岸の風景の高さが水平一直線状に変化しています。これは、元の風景が伸びたものや上方に反転した像が複合して像です。この様子は、湖上の視界がよければ肉眼でも分かるので、上位蜃気楼を探す目安になります。我々は、この蜃気楼を“板塀状の蜃気楼”と呼んでいます。
※ 下段の画像の中央に見える大観覧車は、現在ありません。(下段の通常風景は、2009年に撮影したものです。)2015年5月2日(土)14:14、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
上段の画像を見ると、琵琶湖大橋の橋梁が、左右(西と東側)で屈曲してみます。この部分は3像型の蜃気楼になっています。経験上、橋の最高部を挟んだ東西で同時に屈曲することは滅多に起こりません。橋の西(左)側は、なかなか屈曲してくれません。
琵琶湖大橋後方に見える山(=比良山)の裾野を上段、下段の画像で比べて見ると・・・本来なら裾野が水平線の下に隠れて見えないはず(下段の画像の黄色の矢印の先あたりで、裾野は水平線の下に隠れます)の部分が、上段の画像の黄色の矢印の直ぐ左の橋脚あたりを折り返し点として、ふだん見えない裾野が上下に分裂して、“ワニが口を開けた”ように変化して見えます。
上段の画像のピンクの矢印の先には、湖上のヨットが反転像を伴った蜃気楼となって見えています。2015年5月2日(土)14:35、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、南湖の東岸に位置する守山市今浜町~木浜町方面を撮影したものです。観測地からは、十数Km遠方にあります。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
先に紹介した“板塀状になる西岸の大津市堅田”と同様、湖岸の風景が“水平一直線状”になって見える上位蜃気楼です。この日は、更に南側の赤野井町(同市)まで板塀状の蜃気楼が現れました。2015年5月2日(土)14:35、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋の最高部周辺を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
上段の画像では、琵琶湖大橋の最高部付近の両側で大きく屈曲して見えます。ここまでの屈曲は滅多に見られません。よく見ると、右側の屈曲の部分(上段の画像のピンクの矢印の先)で、後方の山(=比良山)の形が左に凹んで見えます。2015年5月2日(土)15:02、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋の最高部周辺を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
この蜃気楼は、上で紹介した“大きく屈曲する琵琶湖大橋”から変形したものです。その変化は素早いものでした。最高部の左(西)側の橋梁は広範囲に屈曲して“横倒しのVの字”のような変化をしています。また、最高部周辺の橋梁は、通常よりもはるかに太くなって見えます。2015年5月2日(土)15:02、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
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