2014年05月11日に発生した上位蜃気楼(2014年度観測第8号)
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|Z字になる琵琶湖大橋| |伸びる東岸| |Z字になる琵琶湖大橋と車の変形|
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■ 2014年5月11日(日)に発生した上位蜃気楼 今日は、朝から気温の上昇が認められ風も弱い晴天だったので、上位蜃気楼発生の期待に胸 を弾ませてなぎさ公園に向かいました。 10:00過ぎになぎさ公園おまつり広場に到着すると、琵琶湖大橋までが肉眼ではっきりと見える 視程の良さ!でした。ただし、件の橋は立派な下位蜃気楼でした。琵琶湖大橋の後方は、湖上 から橋と同じ高度付近は白いモヤで覆われていました。また、橋の東側から東岸の守山市の木 浜付近までは薄っすらと茶色いガスが認められました。これは、上位蜃気楼が発生するときに見 られる気温の逆転層の兆し・・・しばらくして、琵琶湖大橋後方の比良山を見ると、橋よりも高い所 の山のラインの途中が崖のように変形していました。これは・・・と思い待つこと約2時間半。この 間、琵琶湖大橋東側の消失して見える橋梁が徐々に姿を現してきました。完全に元の姿に戻る ことなく、橋の最高部の右(東側)の橋梁の一部が太くなり(上方への伸び)出しました。そして、 琵琶湖大橋の東側がZ字型(3像型)の蜃気楼へと転じていきました。この日は、何度もZ字型に なってはZ字型が消滅しました。その後、15:00頃から無風に近い風向きからやや強い東よりの 風に変わりだす少し前から、遠方の視程がやや悪化すると共に橋が全体的にやや縮んだように 見えたままになりました。つまり、南湖の上位蜃気楼は終焉をむかえました。 一方、この日は北湖でダイナミックな上位蜃気楼が観察されました。職場の同僚は、北小松手 前の国道から遠方の琵琶湖大橋が大きく変形している姿を車中から目撃しています。また、北小 松や彦根港からも北湖で発生した上位蜃気楼が撮影されています。 何はともあれ、ようやく私は今年初めてこの目で(南湖で発生する)上位蜃気楼を自分の目で観 る事ができました。上位蜃気楼は何度観ても飽きることがありません。時々刻々と変化する蜃気 楼像は神秘的です。次はどの様な変化をするだろう?とワクワクします。
■ 太くなる東側橋梁
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋の東側を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。琵琶湖大橋の最高部から右(東)側の橋梁が他の部位よりもはるかに太くなっています。橋梁が上方に伸びたものです。その太くなった部分から更に右方向で、水面に接して見える橋梁は下位蜃気楼の“下方倒立像”の名残です。普通なら、下段の写真で観ての通り、水面と橋梁の間には空間があり、決して水面と橋梁が接して見えません。
画像の左から見て1本目の橋脚周辺を上段と下段で比べてよく見ると、後方の比良山の裾野が薄っすらと上方に反転して見えます。2014年5月11日(日)12:36、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋東側を撮影したものです。上段の画像は琵琶湖大橋の東側の橋梁が高く上方伸びて、水平に近くなり一部が“Z字”に変形しつつ見えます。右端の長方形の物体は、橋上を走行する車が大きく伸びたものです。“Z”になりつつある橋梁の右側は水面と接して見えていますので、下位蜃気楼をともなっていることが分かります。
画像の左端の湖上には、北湖の方の三艘のヨットが空中にその蜃気楼象となって見えています。また、その後方に薄っすらと見える影上のものは、下段の画像で見比べると比良山の裾野が上方倒立した様子だと分かります。2014年5月11日(日)12:44、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の画像は琵琶湖大橋が上位蜃気楼になった姿で、下段の画像はそれに対応する実景です。上段と下段の画像を比べると、本来のらい琵琶湖大橋のアーチ型が上段では、橋梁が細く高くなり部分的に太い部分が数ヶ所見えます。左側の橋梁は太くなりながら垂れ下がったかのように見えます。 2014年5月11日(日)13:19、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋の東側を撮影したものです。上段の画像は琵琶湖大橋が上位蜃気楼になった姿で、下段の画像はそれに対応する実景です。上段の画像を見ての通り、東側の橋梁がアルファベットの“Z”字の様に変形してしています。この部分は、橋梁が3像型の蜃気楼になっています。 2014年5月11日(日)13:28、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
■ 伸びる東岸
この写真は、東岸の守山市木浜方面を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像を見ると、画像の左側の平べったいピエリ守山(商業施設)が、通常より大きく伸びています。また、その周辺の木々の上部が大きく伸びたり、上方倒立像と合体して見えます。画像の右端に見える湖岸の三角形状の屋根を持つ建築物周辺が、ある高さから急に伸びているように見えます。 2014年5月11日(日)13:29、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋の東側を撮影したものです。上段の画像は琵琶湖大橋が上位蜃気楼になった姿で、下段の画像はそれに対応する実景です。上段の画像を見ての通り、東側の橋梁がアルファベットの“Z”字の様に(3像型の蜃気楼)なっていますが、先に紹介した“Z字になる琵琶湖大橋”の形と形が違います。この部分は、橋梁が3像型の蜃気楼であることを示しているのが、画像の中央付近からやや右の橋上を走行する車が縦に3つ並んで見えます。実際に双眼鏡で観察していると、車の形や高さによって車が大きく伸びて見えたり、2つや3つに見えたり・・・と非常に面白い姿を見せてくれます。是非、実際になぎさ公園から観察していただきたい光景です。 2014年5月11日(日)13:39、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
■ 分裂する西側の橋
この写真は、撮影地点から北北東約十数キロメートル沖合いに位置する琵琶湖大橋の西側を撮影したものです。上段の画像は琵琶湖大橋が上位蜃気楼になった姿で、下段の画像はそれに対応する実景です。上段の画像を見ての通り、西側の橋梁(画像中央付近)が横倒しにしたアルファベットの“V”字の様に変形してしています。この部分は、橋梁が3像型の蜃気楼になっています。また、画像の左端付近の湖岸(大津市堅田)も伸びたり、民家の屋根が上方倒立して見えています。 2014年5月11日(土)13:44、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この写真は、西岸の大津市堅田周辺を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段、中段の画像を見ると、各画像の中央付近の湖岸の建造物(杢兵衛造船所)の屋根が上方に反転像として現れはじめて(中段)、反転像と元の屋根が合体しかかっている様子(上段)が分かります。また、中段の画像では湖岸よりも後方に位置する琵琶湖大橋橋梁が少し分裂して見えますが、上段の画像ではその部分が“板塀”のようになって見えます。 2014年5月11日(日)13:50撮影(中段) 13:55撮影(上段)
大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
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