2012年5月14日に発生した上位蜃気楼(2012年度観測第7号)
| 東西でジグザグになる琵琶湖大橋 | | 逆Z型になる琵琶湖大橋の西側|
| 板塀状の蜃気楼になる湖岸風景 | | 歪む大観覧車 | |伸びる湖岸の景色|
| 眉毛状になる琵琶湖大橋最高部周辺 | |東西で折れ曲がる琵琶湖大橋|
|Z型になる琵琶湖大橋の東側 | | 細かく折れ曲がる琵琶湖大橋東側橋梁 |
| 板塀状の蜃気楼となる東岸|
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■ 2012年5月14日(月)に発生した上位蜃気楼 昨日(5月13日)は、非常に寒い日で上位蜃気楼は発生しませんでした。今日は最初、琵琶
湖大橋の東側のみが下方倒立して見える下位蜃気楼でしたが、琵琶湖大橋の上方に薄い茶色い
帯状の物が見えたことや定点観測場では、無風に近い状態で暖かく感じられたので、上位蜃気楼
の発生が期待できました。
琵琶湖大橋の東側が弱い下方倒立像を保ったまま他の橋梁が上方に伸び始め、十分後には東西
の対岸や琵琶湖大橋に見られた下位蜃気楼像は消滅しました。その後、琵琶湖大橋や西岸の大津
市堅田~雄琴方面、東岸の守山市から草津市烏丸半島までが上位蜃気楼となりました。
面白い蜃気楼像を静止画や動画で収めることがでました。
この画像は、撮影地点から約12km遠方に見える琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼で、下段の画像がそれに対応する通常風景(実景)です。下の通常の琵琶湖大橋と比べなくても、琵琶湖大橋の変化に気づくと思います。
今まで約20年ほど、琵琶湖の南湖で蜃気楼を撮影していますがこの上段の様な変化を見たことがありません。西側(画像の左側)の橋梁と東側(写真右側)が同時に大きく屈曲し、更に東側のもう1つ屈曲(Z型)する橋梁を見るのは初めてです。正に“ジグザグ”の橋です。上位蜃気楼を発生させる湖上の複雑な大気の様子がうかがえます。
緑の矢印の先A、Bの示す先には、西詰付近の湖岸にある杢兵衛造船所です。この造船所は、ほぼ実景です。この造船所より上の方で像変化が生じています。また、下段の画像の赤矢印のAは、琵琶湖大橋後方に位置する“比良山系の裾野”です。上段の画像の赤矢印のBの先には、比良山系の裾野(普段から見えている部分)が蜃気楼化して上下に分裂しています。2012年5月14日(日)13:51、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この画像は、琵琶湖大橋(撮影場所から約12km遠方)の最高部から左(西)側を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像では、琵琶湖大橋全体が高く伸び、橋梁が細くなっています。橋梁の左(西)端周辺がアルファベットの“Z”の逆字の様に変化しています。よく見ると、単なるZの逆でなく更に像が加わっています。元の橋(1像目)から数えると、この部分は5像となっているようです。上段の左端に見える“モニュメントバレー”風に見えるものは、湖岸の木々が伸びたものです。
赤色の矢印の先の湖面あたりには、比良山系の裾野ですが、その上に上方倒立した像などが現れています。2012年5月14日(日)13:52、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この画像は、西岸の大津市堅田にある大観覧車“イーゴス”の周辺を撮影したもんです。上段の画像は蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像では、イーゴスの下部が下から押し上げれ“つぶれた”ように歪んでいます。また、湖岸の風景は高く伸びて高さが水平にそろって見える“板塀状の蜃気楼”になっています。よく見るとこの板塀の右側には隙間があり、“バーコード”もしくは“櫛(くし)”状のように見えます。通常は、湖岸が“帯”または“塀”のようになりますが、時折この画像の様に縦に隙間があるような像になります。 2012年5月14日(日)13:52、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
■ 歪む大観覧車
この画像は、西岸の大津市堅田にある大観覧車“イーゴス(直径108m)”周辺の湖岸を撮影したものです。右の画像は蜃気楼像で、左の画像はそれに対応する通常の風景です。右の画像では、イーゴスの下部から車軸の中間周辺が大きく引き伸ばされて、イーゴスが今にも融け落ちそうに見えます。左の画像の左端付近に見える建物の頭部が、右の画像では大きく上方に引き伸ばされ、その上端に倒立像の一部ができ初めています。 2012年5月14日(日)14:09、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
■ 伸びる湖岸の景色
この画像は、西岸の大津市堅田方面の湖岸を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼像で、下段の画像はそれに対応する通常の風景です。上の画像の中央から右を見ていくと、湖岸に廃墟となった建造物のようなものが見えます。下段の画像と比べると湖岸の最も高い建築物の中間周辺が大きく上方に歪まされていることが分かります。 2012年5月14日(日)14:11、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この画像は、琵琶湖大橋(撮影場所から約12km遠方)を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像を見ると、琵琶湖大橋の最高部(基準水面から約26m)の左右の橋梁が下段の該当部分よりも異常に太く(伸びて)見えます。まるで“ゲジゲジ眉毛”のようです。また、最高部から左の太くなった橋梁が少し上下に分裂しています。その左には“白っぽい四角形”状のもは、橋上を走行するトラックが変形したものです。 2012年5月14日(日)14:15、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この画像は、琵琶湖大橋(撮影場所から約12km遠方)を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像を見ると、琵琶湖大橋の左右(東西)が折れ曲がって見えることに気づきます。左側は“V”字型、右は“Z”字型”に変形して見えます。この部分では、橋梁が3像型の蜃気楼となっています。
琵琶湖大橋の最高部から右(東)側では、頻繁に“Z”や“V”字型の蜃気楼になりますが、最高部から左(西)側が”逆Z”や“V”字型になることは珍しく、更に東西で同時に橋梁が折れ曲がることは経験上、もっと珍しい現象です。2012年5月14日(日)14:25、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この画像は、琵琶湖大橋(撮影場所から約12km遠方)の最高部から右(東)側を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像では、湖上を遊覧する外輪船“ミシガン”の右方向に見える琵琶湖大橋の橋梁がアルファベットの“Z”字の様に変化しています。この部分はでは、橋梁が3像型の蜃気楼となっています。下段の橋の形状と比べると、橋全体が高く伸び、最後部周辺が水平になっています。また、橋梁も細くなっていることが分かります。 2012年5月14日(日)14:36、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この画像は、琵琶湖大橋(撮影場所から約12km遠方)の最高部からやや右(東)を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像の中央付近を見ると、橋梁が”Z”字型でなく、細かく折れ曲がって見えます。この状態は一瞬でなく、1分ほど続きました。この現象は、琵琶湖大橋の最高部から左(西)側の橋梁でも同時に起こりました。この蜃気楼を出現させている湖上の大気構造が複雑であることがうかがえます。
また、下段の画像中のAの矢印の先には比良山系の裾野が水平線に没しているあたりを示しています。上段の画像のBの矢印の先には、Aの矢印周辺の裾野の上方倒立像が現れています。2012年5月14日(日)14:37、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
この画像は、東岸の守山市木浜町方面の湖岸を撮影したものです。上段の画像は蜃気楼像で、下段の画像はそれに対応する通常の風景です。上段の画像では、湖岸の風景の高さがほぼ水平になって見えます。この現象は、上位蜃気楼発生時によく見ることができる蜃気楼像で、その様子から“板塀状の蜃気楼”とよんでいます。上段と下段の対岸の風景を見比べると、湖岸の建物が上方に伸びている様子が分かります。 2012年5月14日(日)14:45、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:ヒデヨシ会員)
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