2011年6月2日に発生した上位蜃気楼(2011年度観測第8号)
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■ 2011年6月2日(木)に発生した上位蜃気楼 この日の午前中は、雨が降りそうな天気で朝方は寒かったのですが、午後から陽がさして
きて気温も上昇してきました。
15:20頃になぎさ公園おまつり広場に訪れると、湖上の大気の透明度は今季一番で肉眼で琵
琶湖大橋の東側が上位蜃気楼となっていることが分かりました。その後、約20~30分の間に
南湖の湖上や琵琶湖大橋に非常に鮮明な蜃気楼が現れました。湖面、湖岸、琵琶湖大橋、フー
チングなどの透明感に満ちた蜃気楼を双眼鏡で観察すると何とも綺麗で不思議な感じがしまし
た。双眼鏡で観察する視線の高さを色々変えて見て、蜃気楼像の見え方を調べることもできま
した。残念ながら、この南湖の蜃気楼も長続きせずに、15:40過ぎには消滅しました。その後
は、琵琶湖大橋や後方に位置して見える比良山の裾野の蜃気楼が主役となりました。湖上の大
気の透明度もヘイズが発生してきて湖上の視界は、やや見難くなってきました。
残念なことは、写真撮影をする頃に非常に鮮明な蜃気楼が消滅していたことです。ここでは、
湖上の大気の透明度が下がってきた時に撮影した写真を紹介いたします。
この写真は、琵琶湖大橋を撮影したものです。この写真は一度、大津市坂本~琵琶湖大橋~守山市木浜町~草津市烏丸半島の一帯に蜃気楼が発生して、湖上の蜃気楼が落ち着いた(終わったかのような状態の)後に、再び琵琶湖大橋が変化し始めたときのものです。琵琶湖大橋は、通常よりも細く高くなっており、その形も左から6本目の橋脚の辺りまで直線的になっています。(通常は、アーチ状)
赤色三角に注目して下さい。左の赤色三角の示す先には、造船所があります。屋根が伸びて板塀状に変化しています。次に、真中の赤色三角の示す後方の比良山のラインに注目して下さい。山の裾野が横方向に“突起”が出たように見えます。これは、裾野の一部の上方反転像です。最後に、右の赤色三角から右方向に、橋梁が部分的に太くなっています。このように、橋梁の一部が目立って太く見え出すと琵琶湖の蜃気楼が湖上に展開していくことが殆どです。2011年6月2日(木)15:49、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)
この写真は、琵琶湖大橋の最高部周辺を撮影したものを3段組みの写真にしたものです。注目していただきたいのは、上、中、下段のそれぞれ赤色三角が指し示す比良山の裾野の辺りです。
上段の写真で赤色三角が示す辺りでは、山の裾野が不自然に垂直に切立ちその上端で右方向に突起状のものが現れています。つまり、板塀状と上方倒立が現れていることになります。(通常ならば、なだらかに右下がりに裾野は拡がっています。)中段の写真では、赤色三角が指し示す辺りには、なぎさ公園から見ると裾野は水平線の下に隠れるはずなのですが、水面から“林のようなもの”が出現しています。これは、水平線の下に隠れた裾野の一部が伸びてきたためです。最後に、下段の写真の指し示す辺りには、裾野の途中から“柱状のもの”が2本見えます。実際は、この辺りはなだらかなラインになっています。
この辺りは、なぎさ公園(撮影地)から直線距離で30Kmぐらい離れており、滅多に琵琶湖大橋以北の比良山の裾野が水没する辺りまで見えません。2011年6月2日(木)15:49、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)
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