2009年4月19日に発生した上位蜃気楼(2009年度観測第8号)


太くなる琵琶湖大橋||横倒しV字型になる琵琶湖大橋


Z字型になる琵琶湖大橋と遠方の蜃気楼||東西で屈曲する琵琶湖大橋 ||まゆ毛型になる琵琶湖大橋


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■ 2009年4月19日(日)に発生した上位蜃気楼
  
  昨日(4月18日)は、琵琶湖大橋の最高部周辺が太くなり、これから蜃気楼が発達していくと
 思われましたが、風向の変化とともに半時間程で元の姿に戻ってしまいました。
  今日(4月19日)は、湖上の視界もよく琵琶湖大橋より遠方の湖西地方の比良山も肉眼で見え
 るほどでした。この日の蜃気楼の特徴は、3つほどあります。1つ目は、琵琶湖大橋の東側橋梁
 の一帯が「横倒しのV字型(3像型)の大きい(水平方向に長い)見事な蜃気楼」になったこと
 です。2つ目は、琵琶湖大橋から更に20km遠方の比良山の稜線が平地へと続く「本来観測地か
 らは水平線の下に隠れて見えないはずの湖西地方が蜃気楼となって見えたこと」です。3つ
 目は、15:00頃に南湖の蜃気楼は消滅したかのように思われましたが、16:00頃から再度蜃
 気楼が現れたことです。
  一方、北湖の方では大津市北小松の湖岸から4月18日、19日の両日蜃気楼が観測されていま
 す。(琵琶湖地域環境教育研究会の松井一幸先生のHPで詳しく報告されています。)南湖で蜃
 気楼発生時に特有の北東よりの風は、北湖で発生した湖風に由来すると思われるのですが、北
 湖と南湖で発生の有無、持続時間、琵琶湖大橋の変化等が異なる方が多いのです。北湖と南湖
 で同時に蜃気楼の定点観察を実施し、蜃気楼の発生・非発生時の気象データを何例もつき合わ
 せて検討することで、上位蜃気楼の発生メカニズムが判明するかもしれません。

 


 太くなる琵琶湖大橋
 
09041913h26m_bridge-heavy_2070.jpg (81502 バイト)
09041913h33m_bridge-fission_4026.jpg (81072 バイト)
 上段の画像は、琵琶湖大橋の東側の橋梁を撮影したものです。橋梁が途中から急に太くなって見えます。琵琶湖大橋が蜃気楼化する場合、東側の橋梁がこのように太くなって(上方に伸びて)見えます。よくみると、太くなった橋梁の先頭は分裂しているように見えます。(2009年4月19日13時26分撮影)
 下段の画像は、琵琶湖大橋の東側の橋梁を拡大撮影したものです。東側の橋梁が太くなって(上方に伸びて)見えます。画像の左端の2本に分裂した橋梁の蜃気楼が写っています。この画像から、橋梁は単純に太くなった(上方に伸びた)だけではないことが解かります。(2009年4月19日13時33分撮影

2009年4月19日(日)大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ 横倒しV字型になる琵琶湖大橋
 
09041913h50m_bridge-V_2083.jpg (83521 バイト)
09041913h58m_gridge-V_up_4037.jpg (68035 バイト)
 上段の画像は、琵琶湖大橋の東側の橋梁を撮影したものです。画像の中央から右にかけて、橋梁が“横倒しの長いV字”のように変化しています。これは、3像型の蜃気楼です。橋梁がこれほど水平方向に長く分裂して見えることは珍しいことです。画像の左方向を見ると左から1本目と2本目の橋脚の間には、ヨットが上方に反転して浮かび上がっている様子がわかります。また、左端の建物(造船所)が2段になっています。橋の遥か後方にある湖西地方の比良山の稜線が平地へと続く陸地が浮かび上がって見えています。この陸地は、本来観測地点からは水平線の下に隠れて見えません。(2009年4月19日13時50分撮影)
 下段の画像は、琵琶湖大橋の東側橋梁を拡大撮影したものです。橋の橋梁が見事に分裂して“横倒しのV字”型に変形しています。この変形は、お馴染みの“Z字”型の蜃気楼が水平方向に大きく変化したものです。(2009年4月19日13時58分撮影)
 2009年4月19日(日)大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ Z字型になる琵琶湖大橋と遠方の蜃気楼
 
09041914h05m_bridge-Z_2089.jpg (76657 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋の最高部周辺を撮影したものです。先ず、最初に気付くのは橋梁が“Z字”型に変形していることです。この部分は、橋梁が3像型の蜃気楼になったものです。琵琶湖大橋が全体的に細く上方に高く伸びていますが、橋の形状のために最高部より右(東)側の橋梁がこの様に屈曲して見えることがよくあります。画像の左の橋梁には、その下の建物(造船所)の倒立像の一部が見えています。
 画像の中央辺りには、橋の後方に位置して見える湖西地方の比良山の稜線が上方反転像を伴って“口を開けたワニ”の様に見えます。比良山の稜線が、このように大きく変化して見えることは珍しいことです。

2009年4月19日(日)14時05分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ 東西で屈曲する琵琶湖大橋
   
09041914h08m_bridge-WZ_2090.jpg (69591 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋の最高部周辺を撮影したものです。ご覧の通り、琵琶湖大橋の最高部周辺の橋梁が2ヶ所で“Z字(左側は逆Z字)型”の蜃気楼になっています。画像左に見える西岸の大津市堅田の湖岸は、板塀状の蜃気楼になっています。
2009年4月19日(日)14時08分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ まゆ毛型になる琵琶湖大橋
  
09041914h10m_bridge-Mayuge_2094.jpg (76236 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋最高部周辺を撮影したものです。
 琵琶湖大橋の橋梁が、太くなって(上方に伸びて)まゆ毛のようになっています。この日のまゆ毛型は従来(橋の橋梁が太くなる)と異なり、上の写真で紹介した“東西で屈曲した橋梁”のZ字の部分が水平方向に大きくなって“まゆ毛”型になりました。
 画像の左の方には、西岸の大津市堅田の湖岸が“モニュメントヴァレー風(アメリカ)”に変化しています。

2009年4月19日(日)14時10分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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