北小松から夕方琵琶湖大橋方面を眺めると大きな上位蜃気楼変化が進行中


風の風景 No.642

2018年4月10日(火)は本州の南海上に中心を持つ高気圧に覆われ快晴の良い天気となった。
風ベクトル表示では、日中の琵琶湖では午後3時過ぎまで湖風が認められる。
午前中は気圧傾度が極めて小さかったが、夕方からは東寄りの風が強まった。
午前9時過ぎに北小松の浜から琵琶湖を眺めると強いヘイズで視程は悪かったが、琵琶湖大橋は下位蜃気楼であった。
午後1時過ぎに琵琶湖を訪れると上の写真に示すように、靄の帯(hase belt)が今まで見たこともない白さで湖上に漂っていた。
双眼鏡で対岸や琵琶湖大橋を眺めるとほほ実景であった。30分程湖岸に滞在していたが変化がないのでその場を離れた。
午後4時半頃に小松浜を訪れると靄はほとんどなくなり視程も良くなり、琵琶湖大橋や対岸を見ると上位蜃気楼が出現していた。
靄がどのように消滅するかは大きな関心ごとであったので、場を離れたことが悔やまれる。
夕方近くであるにも拘わらず、1に示すように琵琶湖大橋は多彩な変化を見せた。
2の大津市堅田方面も板塀状になっており、3に見るように野洲や守山方面の湖岸も板塀状に変化していた。
近江八幡市の岡山方面も板塀状に変化していた。
4には16:25頃の琵琶湖大橋蜃気楼の観測目線高度依存性を示す。境界層の高さとの相対関係により大きく変化する。
上段は湖岸の道路上に立って、中段は砂浜に立って。下段は浜辺でしゃがんで撮影したもの。
沖島以北は湖面が伸び、陸地が縮まっており、蜃気楼が終焉した後のような感じであった。
5に東近江市にある日本電気硝子能登川工場の様子を実景との比較で示す。
夕方の観察時には、北小松の浜へは北北東の方から弱い風が吹いてきていた。
シモウェス北小松観測所の湿度変化を見ると、午後2時過ぎから4時半にかけて湿度が急激(70%から34%)に低下している。
温度は午後3時頃から午後5時頃まで17℃の高い気温が維持されていた。下記④参照。
北小松の気温は5.5~17.7℃。琵琶湖大橋付近の水温は12.3℃。水位は+1cm。
番号説明をクリックすると画像が現われます 画面の輝度を明るくしてご覧下さい
琵琶湖大橋方面の蜃気楼変化
琵琶湖大橋西の堅田方面は板塀状蜃気楼
三上山の右下に見える菖蒲方面湖岸も板塀状蜃気楼
琵琶湖大橋上位蜃気楼の16:25頃の観測目線高度依存性
能登川の工場の縮み…実景との比較…
<参考>
★多くのブラウザで鑑賞可能です(PC、iPone、Tablet等)。(JavaScript対応)。
★未観測点のデータは10日に1回程度の回収後に表示されます。
)BiwakodasAmedasSimowes風情報
)10分毎:地上等圧線自動描画&風情報(三角形要素法)
)比良山系周辺 風情報 日変化
)比良山系周辺 気圧・気温・湿度 日変化
)琵琶湖中央部 風向・風速・10分毎最大瞬間風速 日変化
)琵琶湖中央部 気圧・気温・湿度・雨量 日変化
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