低気圧の通過で強烈な比良オロシが吹く …風枕と風下波動・荒れ狂う湖面…


風の風景 No.633

2018年3月5日(日)は西から低気圧が近づき、朝から本格的な雨模様の天気となった。
低気圧の中心は午後3時には若狭湾から午後6時には静岡方面へと移動した。
低気圧が琵琶湖を通過した午後4時過ぎから比良山麓では比良オロシが急速に強まり大荒れの天気となった。
まさに3月ハヤテの如き突風となった。北小松では古来よりフキシバキと呼ばれている雨と風の共演であった。
最大瞬間風速は、ビワコダス北小松で17:02に26.8m/s(NW)、アメダス南小松で16:56に25.4m/s(WNW)、
アメダス今津で18:26に11.7m/s(NNW)、彦根気象台で16:58に18.9m/s(WNW)、アメダス小浜で17:50に21.8m/s(N)であった。
午後5時頃から現地調査を行った。比良山系には写真1のように、山頂に風枕が連なっていた。
風下側の琵琶湖の上には、写真2のように風下波動が浮かんでいた。
湖面は背後から吹いてくる強い風で、沖では白波が立ち、浜辺近くでも水が白い霧のように舞い上ががっていた。
JR湖西線は強風のため、夕方から堅田駅~近江今津駅間で運転を見合わせた。
北小松の気温は6.7~14.6℃。琵琶湖大橋付近の水温は9.2℃。水位は-12cm。
注)図3・4を見ると分かるように、最大級の比良オロシが吹く時は、能登半島・中部山岳地帯の出っ張りと若狭湾の窪みが影響して
 湾曲するように比良山系・琵琶湖へ風が流入するようだ。(筆者は何度かこれまで指摘してきた)
番号説明をクリックすると画像が現われます 画面の輝度を明るくしてご覧下さい
山頂には風枕が連なり、山麓では強い比良オロシが吹く
山頂には風枕、湖上には風下波動による雲
午後5時の気象庁アメダス風向・風速(IMOCより作成)
午後9時の850hPa面風流線(stream line)
<参考>
★多くのブラウザで鑑賞可能です(PC、iPone、Tablet等)。(JavaScript対応)。
)BiwakodasAmedasSimowes風情報
)10分毎:地上等圧線自動描画&風情報(三角形要素法)
)比良山系周辺 風情報 日変化
)比良山系周辺 気圧・気温・湿度 日変化
)琵琶湖中央部 風向・風速・10分毎最大瞬間風速 日変化
)琵琶湖中央部 気圧・気温・湿度・雨量 日変化
前に戻る