ポカポカ陽気になり気温が急上昇 …湖面が伸び・陸上が縮む…


風の風景 No.632

2018年3月4日(日)は、早春としては珍しく小笠原高気圧が停滞し夏型の気圧配置が続いた。
今年初めての上位蜃気楼が出るのではと北小松の浜へでかけたが、複雑な蜃気楼の姿はなかった。
その代わり湖面の向こう側への伸びや向こうの陸地の縮みが顕著に観測できた。
境界層が湖面上に浮かばず冷たい湖面(約9℃)から気温が急上昇して行くときにできる上位蜃気楼の一種と考えられる。
これは上位蜃気楼が終息した時に見られる湖面の伸びと陸地の縮みとよく似ている。
沖島や安土、彦根方面を眺めても上位蜃気楼の姿の痕跡は見当たらず、今日は複雑な上位蜃気楼変化はなかったようだ。
地上等圧線の流れは北東から南西で、南東側の気圧が高く概ね終日南東の風であった。
観測の風ベクトルの動きから分かるように、この日の琵琶湖では湖風は起きていず湖面上に境界層の形成がなかったためと思われる。
琵琶湖では南東風の暖気による移流型では境界層の形成に至らないと思われる。
北小松の気温は5.4~17.2℃。琵琶湖大橋付近の水温は8.8℃。水位は-12cm。
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風も波もなく鏡のような湖面。対岸はヘイズで見にくい。
琵琶湖大橋方面を見ると、湖面が伸び・陸地が縮んでいる
琵琶湖大橋を実景時と比べると橋脚は縦に縮んでいる
<参考>
★多くのブラウザで鑑賞可能です(PC、iPone、Tablet等)。(JavaScript対応)。
)BiwakodasAmedasSimowes風情報
)10分毎:地上等圧線自動描画&風情報(三角形要素法)
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