台風5号が深夜に琵琶湖を北上 …風観測データからコースを解析…


風の風景 No.616

2017年8月7日(月)は台風5号が深夜に琵琶湖を通過した。朝と夕方の景色は上の写真と下記1に掲載した。
図2に示すように、7月20日過ぎに発生した台風5号は迷走気味に進路を変え7月31日頃から再び本土へ接近した。
8月5日には屋久島付近に達し、そこから北西向きに進路を変え、7日に室戸岬を経て和歌山県北部に上陸した。
その後、奈良県から滋賀県へ北上し福井県から富山県を経て翌日佐渡島方面へ達した。
今回の台風は速度が非常に遅く偏西風にも乗れないで、発生から消滅まで20日間も要する記録的な長寿命となった。
滋賀県を通過したのは深夜の10時から11時にかけてであるが、ビワコダス・シモウェス&気象庁の統合風画像からその様子が良く分かる。
風ベクトルの回転から台風は信楽・土山間から北上。野田・福堂間を経て琵琶湖へ抜けたように思われる。
台風の経路の西では風ベクトルが反時計回り、東では時計回りとなると思われるからである。
ビワコダス北船木観測所の風速は午後10時前に一時弱まっている。北船木に近い琵琶湖を北上して竹生島から敦賀・今庄間へ抜けたと思われる。
図3には2017年の琵琶湖水温と気温の測定値を示す。図4は琵琶湖水位の変化である。今回の台風は大雨をもたらしたことがピーク値をみても分かる。
図5は台風通過時の琵琶湖大橋水位と野洲市野田の気圧変化を示す。台風通過時に雨量の増加が抑えられていることに注目したい。
これは野洲市野田の東を通過した台風により琵琶湖大橋付近の水が台風に引っ張られた効果と思われる。
図6には、入手できる2日間の総雨量を並べてみた。姉川が南大井地区で氾濫したが、山間部や長浜方面の雨量が多かったことが分かる。

番号説明をクリックすると画像が現われます 画面の輝度を明るくしてご覧下さい
台風接近間近の比良山系の様子
IMOC(国際気象海洋株式会社)による台風5号の経路
2017年琵琶湖大橋付近水温とビワコダス北小松気象観測所気温変化
2017年8月までの琵琶湖大橋付近の水位の変動
台風通過時の琵琶湖大橋水位変化と野洲市野田の気圧変化の相関
2017年8月7日8日_県下の2日間総雨量_ビワコダス・シモウェス&気象庁
シモウェス比良山系周辺 風情報 日変化
シモウェス比良山系周辺 気圧・気温・湿度
琵琶湖中央部における風向・風速・10分毎最大瞬間風速 日変化
10琵琶湖中央部における気圧・気温・湿度・雨量 日変化
<参考>
★多くのブラウザで鑑賞可能です(PC、iPone、Tablet等)。(JavaScript対応)。
)BiwakodasAmedasSimowes風情報
)10分毎:地上等圧線自動描画&風情報(三角形要素法)
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