夕方の太陽と比良颪発生時に山頂付近にかかる風枕 -比良颪の強風で荒れ狂う湖面と対岸の沖島-


風の風景 No.488

3月下旬の比良八講の時期に吹く強い比良颪は、比良八荒と言われ、今年は3月15日(火)の深夜から翌日(水)の未明にかけてと、3月22日(火)の夕方に吹いていた。ビワコダスの風画像もこれを示している。
通常この強風は「比良の八荒あれじまい」と言われ、3月下旬で終わるが、今年は4月になっても吹いた。湖西線の運行に影響を与えた。
4月2日(土)は、昼過ぎから比良颪が次第に強まり、午後6時頃にはピークを迎えた。湖西線は近江舞子-近江今津間が一時運休となった。
写真は、夕方5時前に大津市北小松から撮った「比良颪の風枕」と「湖面の様子」である。湖面には津巻(つまき)が見られた。
比良颪が最も強かった頃の2011年4月2日午後6時の地上天気図(気象庁提供)を見ると、日本海に高気圧、南海上に低気圧の場で、「地上等圧線が北東から南西に流れる」特徴的なパターンになっている。(比良颪発生の45°マジック)
滋賀県での風の強まりを時系列的に見ると、北から南へと開始時刻が遅れている。これは日本海高気圧の影響が強い場合の吹き方に相当する。(吹き出し型)
一方、南海上の低気圧の影響が強い場合は、南から北へ開始時刻が変わる。(吸い込み型)

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