湖東の愛知川河口より比良山系を眺める


風の風景 No.387

7日(木)早朝の琵琶湖比良山系には厚い層積雲が漂っていた。移動性高気圧に覆われ良い天気となるが次第に高気圧の背面に入り下り坂。
8日(金)は朝鮮半島から低気圧が日本海を東進。早朝の琵琶湖は雨模様のどんよりした天気となった。
この後、寒冷前線が通過し大気が不安定で雷鳴が轟いた。次第に西高東低の冬型気圧配置になり季節風も強まった。北部はしぐれ模様。
9日(土)早朝の比良山系には積雪が見られた。北小松ではタンヤマまで雪が下りてきた。例年になく早い。北部はしぐれ南部は晴れの1日。
10日(日)は高気圧が移動性となって張り出し冬型気圧配置は弱まった。長浜からの帰りに愛知川河口からの比良山系の眺めは素晴らしかった。
この後大同川水車橋に立ち寄り、沖島がよく見える湖岸を移動しながら小豆ヶ浜から比良山系を眺めた。比良オロシの地形研究に意義を持つ。
[考察]前回の寒波はヒアラシが強かったのに比べ、今回の寒波はヒアラシが顕著でなく比良オロシも強く吹かなかった。
9日午後9時の500hPa高層天気図は、5日のものと比べてトラフの横幅が小さい。横幅が広いと冬型が長く持続する。狭いと今回のように天気の崩れも回復も早い。今回は低気圧は日本海を通過し、比良オロシが強く吹く地上等圧線の流になりにくい。
9日(土)には比叡山でも初冠雪が見られたが、比良山系や北部では終日時雨模様の悪天候となった。今回の寒波は北部ではしぐれ、南部は晴天という滋賀県独特の天気となった。ビワコダス風画像は9日の午前8時頃に小松方面で一時的なヒアラシがあったことを示している。滋賀県南部では概ね西~南西の風、北部では北西の風を示している。この風系の違いが県下を2分するケシキをもたらしている。


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