この秋一番の冷え込みで琵琶湖の水平線は強い下位蜃気楼
風の風景 No.379
26日(土)は日本海と南岸にある2つの低気圧が東へ進み、27日(日)には大陸から高気圧が張り出し西高東低の冬型気圧配置になった。
27日(日)午前中は県下で西風が強く吹き南部は終日南西の風、午後北部は北西の風が吹いた。夜には琵琶湖東岸を南西風が吹き抜けている。
湖西ではヒアラシのケシキとはならなかったが肌寒い1日となった。午後に志賀町和邇から比良山系と琵琶湖の様子を観察した。
湖面は穏やかで、比良山系から北西の風に乗って層積雲が移動している。和邇浜ではユリカモメが何羽も元気に羽ばたいていた。
ここから10倍ズームで明神崎や湖北を眺めると顕著な下位蜃気楼の姿が見えた。遠くの竹生島もうっすらと姿を見せている。
この写真は「下位蜃気楼生成線(fold line)が遠方では殆ど距離に依存しない」ことを示している。これについては数多くの例を得ている。
28日(月)のビワコダス風観測では、日中に強いヒアラシの風が吹いていることを示しているが、観察できていないのが残念である。
29日(火)早朝の小松浜では、写真に見るように今秋初のヒアラシのケシキとなった。カミからの波と冷たい風。
琵琶湖上空にもヒアラシ特有の雲だ。上空の雲は北西から南東に流れるが、浜辺に吹き付ける風は琵琶湖大橋方面からのものだ。
ヒアラシが吹く寒い中で琵琶湖大橋を見ると顕著な下位蜃気楼が見られた。目線の高さによる姿の違いを調べた。
明神崎を越えて安曇川から奥比良を眺めると白い雄大積雲が武奈ヶ岳以北にかかっていた。今津ではしぐれていた。
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