海津から眺める北小松への比良オロシの経路


風の風景 No.362

15日(日)朝はどんより曇っていたが、視界は素晴らしく遠くの山々がよく見えた。今朝も下位蜃気楼が顕著だった。
福井へ向かう途中、マキノ町海津から南方面を眺めた。右側に蛇谷ヶ峰、中央右が釣瓶岳、武奈ヶ岳、コヤマノ岳、左が釈迦岳、ヤケオである。
左がリトル比良の山々である。これまでのビワコダスの研究で、私は北小松への比良オロシの風の経路が写真実線部であろうと考えている。
蛇谷ヶ峰山頂少し南からリトル比良の寒風峠を経て向こうの北小松へ降りるルートである。これは地形説と言えるであろう。
地上等圧線が北東から南西へ45度に流れるときに比良オロシが起きることは強い再現性があるが、これが地形説を支えるように思う。
蛇谷ヶ峰から流れる風は釈迦岳に阻まれ、リトル比良の寒風峠やヤケオ辺りに集まり、これが小松へオロシとなって吹き下りると推測している。
だが比良オロシは経路が整う気圧配置になれば必ず吹くというものではない。地形的要因だけではなく吹き下りるためには寒気も必要である。
吹き下りることができなく上空を通過する場合には、北小松では反流や明神崎から回る北東風が吹き、風向が定まらないことが多い。

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