早朝に激しい雨が降った昼の琵琶湖


風の風景 No.308

8月3日(金)までは記録的な高温が続きました。各地で35℃を越す猛暑。熱中症が今夏の流行語になっています。
新聞に「木之本町の高校生3人が3日に手製いかだで北舟木を出発、4日深夜零時に対岸の柳川町に着いた」とありました。
ビワコダス風画像では、日中は湖風でしたが夕方から北西の風が強まっています。この風に乗って流されたと考えられます。
4日(土)は同僚3人でヨットセイリングを楽しみました。新旭の藁園浜から10時に出発。一路多景島を目指しました。
この日は風は弱かったものの、早朝より北西に連なる積雲が安曇川上空にかかり、北西の風の場を連想させていました。
最初は北東の弱い風が竹生島方面から吹いてきていましたが、11時前から北西の風が強く吹き出しました。
この風に乗って多景島には12時頃に到着しました。上陸せずに西へ向かい、沖の白石を目指しました。
北西の風は強くなり、沖の白石を北に見ながら明神崎を目指し、45度のジグザグ運転で4時間かかって藁園浜に戻りました。
この日の気圧配置は45度マジックの一種と思えるもので、沖合は相当強い風とうねりがありました。
初めて風の強い日にワタリスジ付近を航行しましたが、不思議に思ったことがいくつかありました。
1つ目「波の波面と風の向きが必ずしも垂直ではない」という発見でした。行きは波面と風向きはほぼ垂直でした。
波は竹生島方面から来るのに対して風は箱館山方面から来ていました。極端な時には「波面と風向が平行」という時もありました。
2つ目「猛烈な突風が湖面を襲うときにうねりがなくなる」という事実でした。これには驚きました。
3つ目「あれほど強かった風も、湖岸に戻ると嘘のように弱くなった」ということです。
4つ目「水温がかなり高かった」ことです。手をつけると生ぬるい暖かさを感じました。
水蒸気の影響で見通しが悪い日が続いていましたが、4日は遠くまで周囲の山々がよく見えて楽しくセイリングできました。
5日(日)は、素晴らしく見通しのよい1日となりました。恐らく上位蜃気楼を見た5月13日以来の素晴らしい眺めでした。
日中は気温がぐんぐん上昇。しかし午後2時を過ぎても上位蜃気楼は発生しませんでした。夕方は比良オロシが吹きました。
6日(月)は一転して曇り空。北小松では夜、かなり大きな波の音が聞こえていました。
7日(火)は早朝6時頃~7時頃までと午後4時頃にかなり激しい雨が北小松を襲いました。時折雷鳴も遠くから聞こえました。
昼過ぎに小松浜へ行くと、琵琶湖大橋が大きなスケールで下位蜃気楼になっているのが確認できました。
下位蜃気楼は冷たい比良オロシが吹いた翌朝に見られることが多いのですが、今回は昼過ぎでも見られました。
水温がかなり上昇していることと、雨で冷やされた空気の影響で上冷下暖の状態が長続きしたと考えられます。
写真に見るように「下位蜃気楼は目線の高さによってかなり異なる」ことが分かります。今日は不思議と琵琶湖大橋はよく見えました。
今日は立秋。激しい豪雨で涼しい日となりました。しかし、これまでの少雨で琵琶湖の水位はかなり減っています。

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