黒谷から見る比良山系 -比良オロシのルーツを訪ねて-
風の風景 No.290
9日(水)からは強弱はあるが連日比良オロシが吹いている。全県的にも風が強い。
面白いのは気圧配置である。気圧傾度が大きくないのに風が強い。特に9日(水)と11日(金)は強かった。
以下に地上天気図(www.tenki.or.jp より取得)を示し、比良オロシを分類してみた。
5月9日(水)15:00,
5月10日(木)18:00,
5月11日(金)15:00,
18:00,
21:00,
5月12日(土)18:00。
9日(低気圧型,4h),10日(西高東低型,2h),11日(西高東低型,8h),12日(高気圧型,2h)。hは継続時間。
これまで帰納してきた比良オロシ発生時に見られる45度マジックとは矛盾するものではないことが分かる。
さて12日(土)は素晴らしい快晴に恵まれた。比良オロシのルーツを探るべく、高島町の黒谷、畑方面へ出向いた。
今回は広域基幹林道鵜川-村井線に乗り、鵜川から小白谷へ着いた。黒谷口から比良山系を眺めた。
左が鹿ヶ瀬、小白谷、右が黒谷の集落である。右手の道を進みしばらく山間を行くと畑の集落がある。
黒谷口からすぐ右手を進むと、横山トンネルを経て村井へ達することができる。鵜川-村井線は危険が伴う。
正面の高い比良山系にブロックされた風が南東部に漏れて小松地区への比良オロシとなるのではなかろうか。
比良オロシの45度マジックと比良山系の地形との間に密接な関係があるように思えてならない。
次回は寒風峠や焼山、その向こうの琵琶湖が一望できる地蔵峠や地蔵山山頂からルーツを探る必要がある。
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