大陸から高気圧が張り出し比良山系に風枕


風の風景 No.233

2日(木)午後は低気圧の通過後比較的強い比良オロシが吹いた。これは低気圧からの吹き返しによる。
3日(金)は日本海から高気圧が近づき、この影響で比良オロシが吹き風の強い1日となった。
2日午後の比良オロシはアメダス南小松では観測されなかったが、3日のオロシは観測されている。
早朝から比良山系には風枕があり時間の経過と共に徐々に姿を消した。午後1時頃の様子はここをクリック。
3日午前3時の地上天気図とビワコダス風観測データを右下に挿入した。平均風速が数m/sのオロシである。
これまでのビワコダス風観測で北小松で比良オロシが出現する気圧配置は以下のようにまとめられる。
1)低気圧が南岸を東海沖から関東沖に東へ進むとき。
2)高気圧が朝鮮半島から日本海へ張り出してくるとき。

比良オロシが起きる必要条件として<<基本的に地上等圧線が北東から南西へ45度に流れる>>ことが上げられる。
琵琶湖に対して<<南東に低気圧>>があるか<<北西に高気圧がある>>場合に比良オロシが起きる。
比良オロシが吹くためにはある程度以上の気圧傾度が必要である。気圧傾度が大きければオロシも強い。
今回の比良オロシについては、2日は1)のパターン、3日は2)のパターンとなった。
最大風速は、2日の低気圧吸い込み型では20m/s程度、3日の高気圧吹き出し型では15m/s程度となった。
発生条件は現象論的に<<比良オロシの45度マジック>>と表現してきたが、学術的意味付けは今後の課題である。

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