北湖の上位蜃気楼

デジカメ画像提供&HP作成  琵琶湖地域環境教育研究会

40)2009年5月2日(土) 愛知川河口から湖西方面に奇妙な湖面の変化が -上位蜃気楼を捉える-

湖西方面は特徴的な建築物が少なく、位置や蜃気楼変化の様子を見極めるのが難しい


5月2日(土)は、快晴に恵まれ、風も弱く蜃気楼が出るかも知れないと思えた。しかし、午前中の湖面上には逆転層がなく、視界も悪い状態であった。
所用で彦根へ出かける途中、栗見新田にある大同川水門の水車橋近くの愛知川から湖岸へ出て、対岸の明神崎方面を双眼鏡で眺めると、船木方面に浮かぶヨットの形が変化していたり、明神崎や大溝方面の湖岸下の湖面の様子が板塀状になり、その帯の中に明らかに反転した景色が映し出されていた。視界は良くなかったが、デジタルカメラで辛うじてその様子を捉えることができた。
大同川河口から明神崎方面を眺めた板塀状の上位蜃気楼を画像1に示す。画像2には、少し北へ移動した愛知川河口の南にある堤防から撮った明神崎方面の様子を示す。
画像3には、北小松から船木方面にかけての板塀状化した湖面付近の様子を示す。画像4には、南船木方面を移動(南下)するヨットの姿を追った。水面近くのヨットの手前に薄い層状の逆転層が存在することを示している。湖西方面は人工的な建築物が少なく、場所を特定するのが非常に難しい。中央の白い建物は本庄小学校であろうか。
さらに北上し、愛知川河口から明神崎から船木崎方面を眺めると、上位蜃気楼は終息しているようであったが、湖面には帯状にキラキラ輝く不思議な縦縞が見られた。この様子を画像5に示す。
今回の観測で得られた湖面近くの変化は、琵琶湖大橋の変化で喩えるならばフーチングが上部まで伸びた様子に類似しているのであろうか。ご意見をいただいて、今日の蜃気楼の発生パターンや理由がパターンが分かったら、またここに紹介することにしよう。午後3時半頃、帰りに再びここを訪れたが、上位蜃気楼の変化はなかった。
彦根へ向かう途中、石寺町湖岸に立ち寄り、彦根プリンスホテル方面から長浜方面を観察。ここは以前に湖東で上位蜃気楼を初めて観測した場所だ。画像解析すると長浜方面の湖岸が板塀状の上位蜃気楼を見せていた。この様子を画像6に示す。

※画像を見やすくするために、コントラストの画質調整を施しています。
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1大同川河口から明神崎方面を眺めると、対岸は板塀状の上位蜃気楼
2愛知川河口から眺める明神崎方面は、奇妙な湖面の変化 -板塀状の湖面-
3愛知川河口から湖西を広範囲に眺める -北小松方面から船木方面は板塀状の湖面-
4南船木方面を南下するヨットの姿を追う -ヨット手前に逆転層を確認-
5愛知川河口から見る湖面の姿は、帯状にキラキラ輝く不思議な縦縞模様
6彦根市石寺町に立ち寄り彦根-長浜方面を観察 -長浜方面は板塀状蜃気楼-

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