今津町南浜からみる今年初めての上位蜃気楼

デジカメ画像提供&HP作成  琵琶湖地域環境教育研究会 松井 一幸

3)2003年2月10日(月) 沖の白石付近の多彩な変化


伴先生の解説
 画像中央付近の「沖の白石」が伸びたり、縮んでいる様子がよく判る。興味深いことは、画像右にある「深溝浜」の変化である。深溝浜は観測地から約6km以内という近い距離にある。上位蜃気楼発生シーズンでさえ、観測者から6kmという近い距離で上位蜃気楼発生は極めて珍しい。このことより、上位蜃気楼を発生させる要因の「気温の逆転層」が観測地から6km以内に存在していたことになる。深溝浜の先端近くの大きな木が微妙に変形している様子がお判りであろうか。また、⑤、⑥と浜の下部が伸び出して⑥では「浜の一部が横に裂けて水面が入り込んだ」ようになって見えている。これは、浜のごく一部分とそれに近い湖面が蜃気楼化して、3像型の蜃気楼になったためである。気温の逆転層も低いことや、観測場所からの距離が近いために、浜の下部周辺しか像変化(蜃気楼化)しなかったのである。


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