逆 転 層 と 蜃 気 楼


■ 逆転層と蜃気楼
  
  上位蜃気楼が発生するときには、水(地)上に気温の逆転層ができています。
  ここでは逆転層が視覚化された時の写真と板塀状になる蜃気楼を紹介します。



堅田方面実景.jpg (15394 バイト)

写真1(実景)

 観覧車と琵琶湖大橋西側の間の風景に注目!

 

堅田逆転層.jpg (17362 バイト)

写真2(視覚化された逆転層)

 ピンクの矢線の先が示す先には白いカーテンのような帯が見えています。これが逆転層です。その下の白い矢線が示す湖岸の風景は、写真1と比較すると微妙に伸びていることが分かります。これから、蜃気楼が成長してくところです。
 このように、ふだんの景色をよく覚えておかないと蜃気楼を見逃すこともあります。
           撮影日:1998年05月17日

 

堅田水平化.jpg (11887 バイト)

写真3(板塀状になる湖岸堅田方面)

 写真1と比べると明らかにその違いが分かると思います。
 湖岸の風景が水平一直線に高さがそろって、板塀状になっています。これが、上位蜃気楼の特徴的な像の一つです。
 蜃気楼を肉眼で確認するには、この写真のように不自然に高さがそろっている風景を探してみてください。

撮影日:1997年05月12日

 

堅田水平化2.jpg (21546 バイト)

写真4(逆転層と蜃気楼)

 写真2と同様に、逆転層が白い矢線の先に薄いカーテンのように見えます。また、写真3と同じく湖岸の風景が水平一直線に高さがそろって板塀状になっています。
 水色の矢線の先を見ると、観覧車の形状が歪んでいます。

撮影日:1996年05月25日

 

※ 逆転層は水平とは限りません。琵琶湖の場合、黄砂や湖上の船の排気ガスが逆転層を
 褐色の帯として、視覚化させてくれます。
  観察していますと、褐色の帯が左や右に傾斜していたり、途中で途切れているものを
 見かけます。また、この層が移動していることも分かります。このことから、逆転層の
 生成は「水面上の冷気に移流してきた暖気との間で逆転層が生成する」というような単
 純なものではなく湖面上にある暖気の下を冷気が潜りこむような形で逆転層が生成する」
 というようなメカニズムではないかと思えるのです。ローカル(局地的)な前線とも言
 えますが・・・もちろん、風地形の影響もありますし、冷気の源はどこか?ということ
 も調べなければなりません。今後の課題です。
   逆転層が移動すれば物体の位置が変わらなくても、蜃気楼像も変化します。


 

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