Web対応・対話統合型・蜃気楼シミュレーター(解説:2017.03.08.)
( i Web Mirage Simulator : version 1.0 : 2017.02.10. made by Kazuyuki Matsui)
1.iWebMSについて
- (1)特徴
・JavaScriptによるWebブラウザでの会話・統合型蜃気楼シミュレーションソフト
・ホイヘンスの原理に基づく光の経路の算出
・地球の丸さを考慮
・蜃気楼曲線を算出し、実景写真に基づく蜃気楼画像の作成
- (2)5つのコマンドボタンの動作
①ray tracing(光の経路)
対象物から観測者までの光の経路を計算し表示します。対象物60kmまで対応しています
初期設定は、1[分]毎に-3[分]から+6[分]までの10本の光の経路を表示します
初期目線角度(観測者への入射角)を指定すると対象物からの光の経路1本が表示されます
②temperature structure(温度構造)
設定されている湖面上の大気の温度分布を表示します
③mirage curve(蜃気楼曲線)
実体写真から蜃気楼を作り出す指南書となる情報です
横軸は実景角θrで蜃気楼がない時に観測者が観る対象点の入射角です
縦軸が蜃気楼角θmで蜃気時に観測者が観る対象点の入射角です
④mirage simulation(蜃気楼シミュレーション)
設定されたパラメータに基づき蜃気楼を描画します
⑤mirage animation(蜃気楼アニメーション)
境界層Hの高さを下げながら蜃気楼をアニメーション表示します
- (3)操作方法
基本的には、①から順に②③④⑤へとゆっくりとコマンドボタンを押して初期設定パラメータ値でソフトへの理解を深めます
パラメータの意味が理解でき、ある程度使い慣れたらパラメータを変えて蜃気楼シミュレーションをしてください
- (4)iWebMSは上位・下位蜃気楼の両方に対応
上層気温t1[℃]、下層気温t2[℃]、湖面気温t3[℃]において、上位蜃気楼はt1>t2=t3に、下位蜃気楼はt1=t2<t3で対応します
通常100[m]で0.6[℃]下がる気温減率は蜃気楼効果が小さく、理解し易くするために温度構造には考慮していません